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耽る。

図書館で目が合った本が2冊。
厚みもそんなに無いから読めると判断し、2冊とも借りてきました。
 
1冊目は5日くらいで読破。歪んだ恋愛をテーマにした物語。面白かったけどオチがいまいちで、没入するには少し物足りなかったかな…という印象でした。
 
2冊目はやたら哲学的な文章の羅列で、はじめは「しまった…」と思ったんだけど、馴染みの地名がチラホラ出てくるので著者を調べたら、旦那さまの高校の先輩でした。
学年はかぶっていないけど、卒業生の間では有名な方らしい。
小説以外に哲学に関する本もいくつか出版しているみたい。ほほぅ。
 
たまにこういう偶然も引っ張ってくるから、本の「ジャケ借り」は面白いのだ。
 
哲学といえば、旦那さまの友人に哲学を極めつつある男性がいます。
今も十分、極めているけれど、彼ならもっと高みを目指せるんじゃないかと期待してしまう。そんな人です。
 
初めて会った時のことも忘れられない。
駅前の居酒屋で旦那さまから紹介してもらったんだけど、会話が哲学の問答みたいで面白かったんだよね。
 
その時は
「事情があってずっと白黒の世界で暮らしてきたメアリーという女性がいると仮定する。知識として『赤』という色を認識していて、どういう色でどんな時に『赤い』という言葉を使うのかも知っている。さて、メアリーが色のある世界に出た時、新しく学ぶことはあるのだろうか。また白黒の世界でどうやって『赤』という概念を伝えるのか。」
 
…もう10年以上前の話で、お互い酔っぱらっていたけど確かそんな内容だったと思います。
互いに意見や問答を繰り返して本質を見つけ出す、みたいな行為が好きなので、彼の話はとても興味深かった記憶。
旦那さまと3人で「あーでもない、こーでもない」と話し合った気がします。
結局どんなオチになったのか覚えていないし、その時に答えは出なかったのかもしれません。
でも、その時間がなんだか心地よくて「良い友達だね」と帰り道で旦那さまに言った気がします。

そんな彼も結婚して。これまた奥さんが哲学科出身。
家庭内であの問答大会が開かれているかと思うとちょっと笑っちゃう。
横でじっくり聞いてみたい笑。
 
物事が上手くいかない時。
ちょっと行き詰った時。
超現実すぎる旦那さまの取り扱いに困った時。
初対面で彼に言われた
「ミーアちゃんが○○の彼女で安心した。ミーアちゃんはそのままで良いんだよ。そのままで○○の傍に居てやってくれ。」という言葉を思い出します。
 
その後も行く先々で上記と似たような言葉を彼だけでなく、他の旦那さまの友人からも言われました。
結果、そのまま生きて今に至ります。
 
私は自己肯定感が低いので、みんなに言われたこの言葉を思い出しては
「あ、わたし生きてて良いんだぁ。」と本来の意味よりも少々オーバーに捉えて、前を向きます笑。
 
しばらく会っていないので、旦那さまに頼んで今度、哲学ご夫妻をウチに連れてきてもらおうかな。

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