日々記:西伊豆の漁港で
伊豆半島の西側に、わたしのお気に入りの小さな漁港がある。
ふらりとドライブに出掛けた時には、必ず立ち寄る場所で、鄙びた静かな漁師の港だ。
その日も、車を停めて漁港の防波堤のあたりをブラついていた。
秋の彼岸を過ぎた頃で気候はよく、波は静か。太陽はだいぶ西に傾いて、遠くで富士山がシルエットになり始めていた頃のことだった。
防波堤づたいに眺めると、向こうの方に人の姿があった。やや大柄で、男性のように見える。大股でなかなか優雅な足取りだ。
みるみる内に、その人影はこちらに近付いて、お互いの姿形がわかる程になった。 よくよく見ると‥‥!?
「あれッ! 伊藤健太郎さんじゃないですか?!」
「あ~、はい…」
「こんなところで? しんじられない…!」
(実は、わたしは伊藤健太郎クンのファンなのだ)
「いや、あの、見事に復帰されて、よかったですね~! 観てますよ!」
「はあ。」
そのままスルーだと思ったのに、伊藤健太郎クンは、なぜか立ち止まって、防波堤の上で、少しうつむき気味にこちらを向いてくれた。
わたしは夢中で話し掛けてしまった。
「あの…、 『あの花の咲く丘でまた君に会えたら』は、よかったです!伊藤さんらしい役柄の特攻兵、いい味出してて、なんか見てて嬉しくなりましたよ!」
「どうも」
ああ、伊藤クン、本物のオトコマエ、近くで見ると、背が高いし、カッコええ‥‥。
「『今日俺』も『アシガール』も、王道は押さえてますから!」
「3年も謹慎だなんて、長かったでしょう?」
伊藤クンは、あの切れ長の目を真っ直ぐこちらに向けて、笑みを封印したような顔で言いました。
「そうっスね。長かったけど、オレにはあれぐらい必要だったんですね。」
「?」
「蛹になったつもりで辛抱したんスょ。」
「蛹ですか?」
「ハイ。以前のオレは、トゲの生えた毛虫だったんでス。」
(えー、そんな)
「他人のことなんてちゃんと見ない、自己チューで勝手気ままなイヤな奴で…」
(‥‥) ←それは言えてるかもと思ってる
「だから、お前は蛹になって、何年も反省して生まれ変われって、神様がバチをくれたんスね。」
「そんなふうに考えてたんですか。」
その時、遠くの方から犬を連れた人が大きな声で呼び掛けてきた。
「けんたろうさぁ~ん、メシ出来たから、食ってから帰んなよ~~!」
伊藤クンは、大きく手を振り返した。
「知り合いの漁師のおじさんっス。…じゃ、どうも!」
空気が流れるように、伊藤クンはするりと足早に立ち去った。
ああ!せっかくだから握手だけでも!
あわてて後ろ姿に声をかける。
「伊藤さぁ~~ん!」
自分の声で目が覚めた。
伊藤健太郎さんは人気絶頂だった4年前のこと、乗用車運転中に2人乗りのバイクと衝突事故を起こし、対処しないまま立ち去ったため、嫌疑不十分ながら一時は「ひき逃げ」容疑がかかりました。
(伊藤さんは事故目撃者に説得されて、現場に引き返し対処したとの事)
その後3年に及ぶ謹慎期間を過ごして、昨年あたりから活動を再開され、今年に入ってからは映画やドラマにその姿が見られるようになりました。
27歳という年齢で、これからどんな俳優に成長していくのか、いちファンとして嬉しく思う今日此頃でした。笑
ところがどっこい!
この夢を見て記事を書いている最中だった10月1日に、SNSニュースで「伊藤健太郎さんと所属事務所の間で、今後の活動と契約について意見が一致せず、専属契約期間満了を以って退所した」という話が流れました。
ちょっとしたスキャンダルに発展するかも知れません。
(こんな時に伊藤健太郎さんネタは不適切かな??)
しかし、若い才能がそれでも今後大きく開花するのか、あるいは土に埋もれて消えるのか、バクチを打つような気持ちで「公開に進む」をポチっとしちゃいます!笑笑
(お知らせ)
※夢の話だったら、そうと前置きしてから始めてほしい
※いい気分で読んでいたが騙されたような気がした
‥‥等々のクレームに真摯に対応いたします。コメントください!
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