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プログラミング用語、なぜこんなに多いのだ…?

エンジニア歴が(多分)5年目に突入した江端です。

プログラミングを知れば知るほど、エンジニアを名乗っていいのか不安になってきているこの頃ですが、その理由の一つに「覚えるべき用語が多すぎる」ということがあります。

なぜこんなにも用語が多いのか、用語が減ればもっと多くのエンジニアが救われるのではないか、と。
(2年前くらいに思っていたことなのですが、ふと思い出したので書きます)

その謎について、紐解いていけたらと思います。

TL;DR

  1. 説明するコストが減るから

  2. 学問として体系的に成熟しないから

  3. 自分もなんか開発したら、横文字のカッコいい名前つけるだろ?

単純に説明するコストが減る

単純な話ですが、これに尽きるかなと。

例えばP2Pの話がしたい時に、P2Pという名前がついていなかったら、「PC対PCのように端末同士が通信をすること」と説明する必要があるし、NATの話やIce・Candidateの話なんかもする必要があります。

でも用語が使えないと、「公開用のIP(IPもダメかも)とプライベートのIPを〜…」とか、「通信経路で最初に繋がった経路を〜…」とか、説明や会話に相当なコストがかかる。

これをP2Pとユビキタスする(「ユビキタスする」という言葉があるのかは知らない)ことで、その背景にあるNATなんかも芋蔓式に伝わるって寸法です。

もちろん、このように用語だけで完結させるには、お互いがP2Pについて学んでいることが前提条件になります。用語を使わない説明は、日日辞典のように、容易に理解できる代わりに冗長です。

確かに、何かを教える時に用語が伝わらないと、「えーっと……」ってなるなぁと腑に落ちました。

学問として体系的に成熟しないから

例えば、もっと速く走ること、を学問として学びたいとします。
スプリントなのか、マラソンなのか、はたまたハードルなのかで速く走る方法は違います。

にも関わらず、短い距離を速く走る方法……と検索すると、色んな記事が出てきてしまいます。
そこに名前をつけてあげれば、人は集まりやすくなり、情報は流通していくのです。

自分もなんか開発したら、横文字のカッコいい名前つけるだろ?

なんだかんだ、これです。
かっこいい必殺技を叫ぶように、あるいは強力な魔法を唱えるように。

無職転生でも、詠唱することによって魔法は出しやすくなるし、ヒロアカでも必殺技名を叫ぶことで体が覚えていきます。

LINEとかInstagramとか、名前ないと困りますしね。諦めて用語はしっかり覚えましょう。

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