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シネマ⊿ライフ004 : 機内上映(2000年代初頭)

1. スクリーン

 映画好き母親の影響も有り、小学生の時から映画館にちょくちょく行っていた。大学学時代が映画館に行ったピークであろう、試写会も含めて良く足を運んでいた。そんな私も就職後は映画館からすっかり遠ざかり、唯一映画を見るのは出張時の機内モニターとなっている。夢と希望と共に大きかったスクリーンが、今や小さな機内モニターに変わり、何かを暗示するようにも感じられるが…。今や私の娯楽の一部となった機内映画に関して2000年代初頭の纏めを以下に示す。

2. JAL

 JEN (JAL entertainment network)の映画は、On demandでは無い。チャンネル毎に1つの映画を繰り返し放送するので、2本目の映画から、ちょうど初めからは見る事は難しい。今時、何でこんなシステムにしているのか理解に苦しむ。また、日本公開前の映画を取り入れているが、チャンネルが少なく帰りの便では見る映画が無くなってしまい、改善の余地がある。

3. エミレーツ

 それに引き換えすばらしいサービスなのは、中東の雄・エミレーツの機内エンターテインメント・システムである。中東の暑苦しいイメージから離れた、ICE(Information, Communication, Entertainment)と銘銘され、100本近い新旧映画をOn demandで選んで視聴する事ができる。ただし、ドバイからミラノ・マルペンサ行きの便では、飛行機の年式が少し古いのか、ICEは無かった。ちなみに、飛行時間はローマ経由で9時間も掛かり、関空―ドバイ間の10時間30分とほぼ同じ飛行時間であった。ICEの代わりに、本物のビデオテープの貸し出しがあった。ビデオテープのリストを丹念に読み込み、日本語が吹き替えの007最新作をリクエストした。「そしたらリストに載せるなよ」と言いたいが、搭乗機には持ち合わせていなかった。しょうが無く、数少ない別の日本語対応の映画(ロビン・ウィリアムズ主演)を頼むと、一度どこかに消え去った後、小型のビデオテープを持って戻って来た。初めて設備だったのでテープのセットの仕方が分からなく、添乗員に教わって漸くセットできた。漸く映画が見れるかと思いきや、巻き戻しがされていなかった。「巻き戻しされたテープを渡せ!」と思いながらも、結構な時間を掛けて巻き戻しし、やっと始まったと思うと、字幕にはなんだか奇妙な漢字の羅列が…、そう、中国語字幕だった。これだけケチが付いた時は駄目だと、珍しく機内映画を諦めてPCを取り出した…。

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