見出し画像

チガサキ⊿ライフ021 : プレゼント (誕生日)

1. ショッピング

 息子の3歳になる誕生日を一日後に控え、誕生日プレゼントを買いに行く事にした。前もって何が欲しいのか息子に尋ねると、少し考えた後に「車!!」と言い切った。この“息子の車”を買う事を目的とし、近くのショッピング・センターに朝から家族で出かけた。

2. 昼食

 到着すると、目的とは関係ない妻と娘の動きが活発になった。息子と私を置いて、妻は娘とお気に入りの店で物色した後にベルトを購入し、再合流後には娘はお気に入りのビュッフェで昼食を取ろうとねだりだした。「今日は関係ないやろ!」との父の言葉にも、「だって、子供の日じゃん。ねっ、いいでしょ!」と引かない。娘の後ろで、そうだそうだと言う妻を睨み付けながらも、娘に負けてご指定のレストランに入る事となった。

3. 営業

 主目的の車を探す際も、この女二人組みに引っかき回された。自分の玩具を見る事で必死な煩い娘を振りきり、息子と二人でじっくり車選びをしていた。息子は真剣に車を吟味しながら、パトカーの入った小さな車の6台セットを選んだ。「もっと大きな車もあるのに、これでええのか。」と念を押したが、「これがいい。」と強い意志を持って選んでいた。安く上がりそうだと心の中で喜んでいると、たちの悪い二人組みが現われた。妻がもっと大きなのが良いと、誰も頼んでないのに大きな玩具を探して来て誘導尋問しだした。息子の気持ちはそれぐらいでは揺れなかったが、次に出てきた姉の言葉には心が動いた。この保険のセールス・レディーのような姉は、巧みな話術で説得を開始した。娘のアプローチは、三段階論法を踏んでいた。まず、自分の気に入った玩具で楽しそうに遊ぶ姿を息子に見せつけ、次に息子を呼んで一緒に遊ばせ、最後にこの商品を買おうと説得するのである。まんまと営業に引っかかった息子は、最終的には娘お勧めの新幹線の玩具がいいと言い出した。車じゃ無くなっているのだが…、最後の念押しもしたが、結局洗脳された新幹線の玩具を買って帰る事となった。ちなみに、娘は自分の誕生日のプレゼントはヤッターマンの玩具に決めたと、まだまだ先の品定めもしていた、恐るべし。

画像1


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?