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チガサキ⊿ライフ024 : パンツ

1. 帰宅

 残業無しで帰宅した平日の夜、部屋の電気がまだ灯っていた。ちょうど風呂上りの子供たちが、「お父さんだぁ。」とはしゃぎながら騒ぎ出す。裸で走り回る子供たちを捕まえて、何とかパジャマを着せた後、漸く落ち着いて一日に何があったかの話を始めた。

2. 赤ちゃんパンツ

 昼間はすっかり普通のパンツで漏らさないようになった息子は、得意な表情で報告してきた。ただし、「寝るときは赤ちゃんパンツを履くんだよっ。」と、偉そうな顔で説明する.。その腰には、大きなトレーニング用のオムツが履かされていた。

3. 先生

 パンツの話をしていると、娘が変な歌を歌いだした。「先生のパンツ、くろー。」話を聞くと、幼稚園で男の子たちが先生のパンツを見て、歌っていたそうである。娘は遠くからその様子を見ていたらしい。娘のクラスの担任である女性の先生の顔を思い浮かべながら、ふとイメージと違って黒いパンツを履いているのかと考えていると、娘の話はまだ続いていて、「皆は黒って歌ってたけど、本当はねずみ色だったよ。」と。ん、ねずみ色…。そのパンツを見られた先生の名前を娘に尋ねると、横から妻が「それ男の先生だよ。」と私の考えを見透かして娘との会話に口を挟んできた。体操の先生だそうで、心なしかがっかりした。さらに、体操を教えるぐらいやったら、幼稚園児にパンツなんか見られないようにしっかりしろと、意味の無い苛立ちすら覚えた…。

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