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幸せと不満は一体のものかもしれない

こんばんは、やまもとみずです。

いつも朝にnoteを自分の備忘録&企画の気付き&ワーママのあれこれを書いているのですが
ここ最近貧血からの風邪ひきからので、朝活をすこしゆるくしています。
なのでこちらも夜にUPしています。


先日、夫から誕生日プレゼントとしてもらった商品券で以下の本を買いました。

こちらの本ですが、とんでもなくわかりやすくはなかったですが(笑)
とても面白い本でした。

「なぜ格差が生まれるのか」という問いから、市場・金融・借金・AI・ビットコインなどの話があり、
それぞれの歴史と著者の意見・指摘が書かれているのですが、
一番ハッとしたのが最終章です。(少しネタバレになるかもしれません)


とんでもないコンピューターHALPEVAMは君の脳波を読み取り、君が何を好きか、嫌いか、何に悲しむのかを100%正確に理解する。そして君の基準で最高だと思う人生を仮想現実にしてくれる。その中に生きる君にはそれが仮想現実であることはわからない。(中略)
壁の向こうにはHAIPEVAMが君のためだけに作り出した仮想現実がある。そこで無限の喜びが君を待っている。(中略)君ならその壁の向こうに飛び込むだろうか。「もちろん」という君の声が聞こえる。だが「ちょっと待って」と警告する。一度壁の向こうに行ってしまうと二度と戻ってこれないのだ。ではここで質問だ。君は永遠に壁の向こうで過ごしたいだろうか。

うわあ…

みなさんはどうでしょう。
私は絶対に嫌ですね。

何も考えずに、汗水たらさずにお金が入ってきて、心身もキラキラしてて、素敵な家族がいて、プライベートジェットもあって…みたいな生活があったとしても

私は嫌ですね。

私は「不」を乗り越えることに面白みを感じるので、単純に満たされた生活では満足しないからです。

本はこのように続きます。

欲望を満足させることと、本当の幸せとはどこが違うのだろう。

本当の幸せとは何かをこの本は教えてくれません。でも、

満足によって奴隷になるよりも、われわれには不満になる自由が必要なのだ。

と教えてくれます。

これはどこかで読んだ話だ…と思ってひねり出して思い出しました。

「風の谷のナウシカ」です。

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言わずと知れたジブリの名作中の名作ですが、映画になっているのは原作7巻の中で3巻くらいまでです。

ナウシカでの世界のキーである「腐海」は世界を浄化するもので、巨神兵や植物、蟲たちは旧世界の人間が作り出したもので、最終的に「二度と争いを起こさない穏やかで優しい人間」のみを作るプログラムに必要なものでした。

ラストナウシカは、「そんなものは人間らしくない」とプログラムを作っていた拠点をつぶします。


初めてナウシカを読んだ私は、映画で見たナウシカとのギャップとその結末にショックを受け、3日くらい凹んでいたのですが

「つくられた争わない完全な人間がつくる幸せな世界」は幸せではない、という何かを感じました。

汚濁も笑顔も含めて人間だと。


多分、幸せもそういうものなのではないかなあ、と思います。

思い通りに行く人生だけで幸せとは限らないと思います。

他人や社会とぶつかって、悔しい思いもたくさんして、でもその中で成長したり、出会ったり、支えあったり。

不満も満足もあることが幸せにつながるんじゃないかなあ。

どんなに幸せに見える人でも、本当は多分不満やドロドロしたものを持っている。

不満がない人間なんて、たぶんこの世に一人としていない。

いるとすれば、それは人間ではない。

そう思うと、幸せ探しにやっきにならず、今ここをしっかり見つめていける気もします。

知らんけど。

それでは、おやすみなさい!






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