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10月:木枯らしの風に備えて油分で温めるレシピの作り方〜暮らし編

コンコン咳をする方が増えている今日この頃。今年は夏の終わりが早く、あっという間に冬のように乾燥して寒い日が増えましたね。障子の隙間風のように、体内に乾燥した冷たい風が吹き込んできた感じはないでしょうか?

「風」を象徴とするvata(ヴァータ)はアーユルヴェーダでは運搬や伝達を担当する生理機能。本物の風のように乾燥して冷えやすく、不安定なエネルギーです。冷たい風がよく吹く秋の季節には体内にそのエネルギーが増え、その影響で身体が不調を起こすことがよくあります。

ヴァータの季節の養生はアーユルヴェーダでは基本のき。喉風邪を引きやすくなっている人こそ改めて参考にしてもらえそうな暮らしのレシピをお届けします。

世界の病気の8割はヴァータから。ヴァータが増える原因は?

vata(ヴァータ)は自然界の風そのものではないのですが、本物の風をイメージすればその性質がわかります。実際の風に吹かれたら肌が乾燥し、冷えやすくなり、不安な気持ちになるように、アーユルヴェーダではvataのエネルギーが上昇するときの不調も「乾燥・冷え・心が不安定になる」とされています。

古典書には「すべての病はvata、pitta、kaphaの憎悪から生ずる」と記載があり、アーユルヴェーダの世界ではこの3ドーシャのバランスで、病気の発生原因を含めたあらゆることを観察します。3ドーシャがバランスされていることが最も大切ですが、その中でも病気の原因になりやすいのはvata。

乾燥し、冷え、不安定になるといかにも調子が悪くなりそうなのは想像がつきますが、アーユルヴェーダの世界でもそうなんですね。「世界の病気の8割はvataが原因」としているくらいなので、vataの悪化には要注意。健康を維持するためにはvataの性質を知り、予防することがとっても大切です。

そんなvata、環境要因では次のような時に増えやすくなります。

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テキストでのお話と、料理のレモンストデーションの動画(*動画は2020年4月以降)の両方があって、見ながら実際に食事を作って楽しめるところがポイント。

eatreat.で月に1度開催する料理教室のオンライン版。「胃腸を休めるレシピの作り方」などテーマに沿って生活と食事のレシピを動画付きでお…

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