11月:真冬に向けて身体に重心を持たせるレシピの作り方〜料理編
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11月:真冬に向けて身体に重心を持たせるレシピの作り方〜料理編

アーユルヴェーダでは2つの季節に分かれる冬。初冬は心地よい程度に2-3kg体重を増やし、厳冬は春に向かって軽快にしていくことがポイント、と暮らし編でお伝えしました。

食材に脂が乗り、ご馳走を食べるイベントも多くなる年末年始。「太ってもいいのなら」とついつい調子に乗って食べてしまいがちですが、うっかりしているとそれが原因になって暗澹たる春を迎えることになります。

料理編ではこの時期に気をつけたい食べ方や食事を踏まえた上で、冬の終わりまで楽しめるおいしく軽く、優しいワンプレートをご紹介します。

kaphaを意識して、vataケアするのが冬の食養生

徐々に冷えと乾燥が増していく冬の季節。アーユルヴェーダのドーシャではvata(風)とkapha(水、土)の両方が増えるよとお伝えしました。2つの異なるドーシャをケアするときには、その性質の共通点がヒントになるのでしたね。

●増えるドーシャの性質の共通点は「冷性」
・vataの性質...乾性、冷性、軽性、移動性、微細性
・kaphaの性質...油性、冷性、重性、停滞性、緩慢性

元々がpitta優勢の体質の人であっても、環境のドーシャがvataとkapha優勢になる冬の季節は確実に冷えを感じやすくなります。pitta体質だからといって熱を冷まそうと意識するケアは不要になるのです。

一方、空気が乾燥して冷えやすくなるので、乾燥して冷性であるvataのことは意識しやすくなりますが、年明け早々の厳冬にはkaphaも増えてくることを忘れてはいけません。

新年にぐったり重たい身体で、新しいことを始められないままでいるよりも、すっきり切り替えて次のステップに進めるように、冬の間は「kaphaを意識しながらvataケアをする」食事が養生食になります。

最も優れた豆・ムング豆が味方

アーユルヴェーダの古典書で「最も優れた豆」とされるのがイエロームングダール。消化に良いものが優れており(有益)、消化に悪いものが優れていない(無益)とされるのがアーユルヴェーダなので、イエロームングダールは消化に良い豆ということになります。

ムング豆には緑色の皮付きと、皮なしの黄色いひきわりの豆と2種類ありますが、どちらにしても消化に良く、栄養吸収率も高くなりやすい食材です。

葉酸もたくさん含まれているので、妊娠初期の胎児の神経管形成期に重要な役割を果たし、妊娠中にも積極的に摂ることをおすすめします。

心地よい程度の重心のある身体を作りたい、というとき、油分を含むあったかい料理をたくさん摂って欲しいですが、油分も摂り過ぎてはkaphaが増加します。

「kaphaを意識しながらvataケアをする」ならどのドーシャも鎮静し、かつ栄養価が高く消化に良いイエロームングダールをちょこちょこ使って、厳冬でウィルスに負けない強い身体を作っていきましょう。

ムング豆 V↓P↓K↓
アーユルヴェーダで最も消化に良い豆で、栄養吸収率も高くなりやすい食材。皮付きは緑豆、皮なしのひきわりを「イエロームングダール」という。皮付き・皮なしどちらにしても消化に良く、最も優れた豆。
解毒、解熱、消炎作用、吐き気どめ、血糖値上昇抑制作用、利尿作用など。
皮は身体を冷やす解熱作用が強いのに対し、ひきわりの黄色い部分は解毒作用が強いとされる。

他にも、カシアや唐辛子、生の生姜、クローブ、黒胡椒などしっかり体内から温めるスパイスや、アジョワンシード、フェンネルなどvataケアになるスパイスもおすすめです。

白砂糖は身体を冷やす。小豆を使った和菓子にも注意

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生野菜や冷たい飲み物、乾燥した食べものがvataを悪化させる食材ですが、kaphaを悪化させる食べものといえば「甘くて身体を冷やすもの」に多いです。甘味はアーユルヴェーダにおいて「身体の熱を冷ます」もの。イライラしているとき、ちょっと甘いものを食べるとホッとするのはクールダウンしているからなんですね。

甘くて身体を冷やし、特にkaphaを悪化させるのは、ケーキ屋さんのショーケースにキンキンに冷やされて並んでいるような食べもの全部です。
・ケーキ
・アイスクリーム
・おまんじゅう
・おもち
・ナッツ類

甘味はリラックスさせてくれるので摂ってもいいのですが、特に注意したいのが、砂糖の中でも「白砂糖」や「クリーム」を使っていることです。kaphaが悪化すると体内は「停滞し、栄養も老廃物も滞り、その重みで倦怠感を増していく」のです。徹底的に冷やしてだるくなるほど甘いものを摂っては春が辛くなります。

意外と忘れがちなのが、和菓子に使われている白砂糖の量。おしるこや餡子には、信じられないほど大量の白砂糖が入ります。もちろん、それは保存のために必要な量ではあるんですが、次の春を軽快に過ごしたい方は、お正月のおしるこもレシピより少なめのお砂糖に減らし、その日に食べる分だけ作るなど心掛けましょう。

おしるこでなくても、和菓子は洋菓子に比べてなんとなく罪悪感を感じない、という方も多いです。実はものすごい白砂糖が使われているので、イメージだけで食べ過ぎないように気をつけてくださいね。

真冬に向けて身体に重心を持たせるワンプレートを作ろう

というわけで、今回は冬の間中楽しめるように、ホッと安心し温まり、かつ軽いワンプレートをご紹介します。甘味を我慢できないという方のために、罪悪感が薄くなるマフィンのレシピも載せていますよ。

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テキストでのお話と、料理のレモンストデーションの動画(*動画は2020年4月以降)の両方があって、見ながら実際に食事を作って楽しめるところがポイント。

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きょうの運勢は大吉です。
アーユルヴェーダの生活法やスパイス使いなど、不調に惑わされないバランスのよい体づくりを身につけたい方にお届けします。筆者はアーユルヴェーダのカウンセラー。東京・三軒茶屋でちいさなカフェを営んでいます。https://eatreat-foodremedies.com/