自由進度学習を考える➁ ~自由進度学習に対する教職員の考え方~
前回のnoteで自由進度学習の前提として、学級に「安心・安全な風土」等が必要なことを書きましたが、今回は自由進度学習に取り組むにあたり、「教職員は何を大切にしているのか」について考えてみます。
【個別最適な学びと協働的な学び】(奈須正裕著)には、「自学・自習」「マイプラン(単元内自由進度学習)」「フリースタイルプロジェクト」等に取り組む山形県天童中部小学校について、以下のことが書かれています。
私は、「自由進度学習」の充実が図られている多くの学校は、太字の文の「理解」と「覚悟」がほぼ共通している、学校で共有されていると考えています。
①子どもに関する深い理解
➁学習内容に関する深い理解
③子どもたちの学びの文脈に沿って授業を展開する覚悟
①については、すべての子どもは生まれながらにして有能な学び手である、子どもは自ら学ぶ意欲をもっており、適切な学びの環境があれば、他者と協力しながら学びを進め、深めていく存在であるという「子ども観」の理解・実感が必要になります。
「教えなければ、何もできない存在である」という子ども観からの脱却は、頭で理解していてもなかなか難しいものですが、この子ども観が子どもたちの自立を妨げていると考えます。
➁はいわゆる「教材の研究」になると思います。教材を通して「身に付けさせたい資質・能力は何か」「目標を達成した子どもの具体的な姿」をより真剣に考えることにつながるでしょう。
広島県廿日市立宮園小学校においては、全社の教科書を徹底研究して、各社の共通項を洗い出すなどの教材研究を行っているようです。
自由進度学習がうまくいっていない学校は「子どもたちに身に付けさせたい資質・能力」等が不明確であり、子どもたちも「今、何を何のためにしているのか?」という問いに答えられないことが多いことが経験上多いです。
自由進度学習は目的ではなく、自立した学び手を育てる一つの手段と考えたとき、③の覚悟は確かなものになりそうです。この「覚悟」には、準備は大変と思われますが、子どもたちの学びの多様性への対応、環境整備を行っていくことも含まれているのではないでしょうか。
「自立した学び手を育てる」等の理念の共有、①②③の「理解や覚悟」の考え方の共有ができている学校の自由進度学習は充実したものになっていると考えます。
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