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学級にメリハリをつけるには?

初任者からの質問第3弾。                                             

メリハリのある学級にするためにどうしたらいいですか。

学級全体にだらけた・落ち着きがないという雰囲気が生まれやすい。また、教師の指示が通らなく騒がしくなることもあるということである。

なぜ、このような状態になるか。一概にこれが要因であると言えないが、以下のことを振り返ってみるとよいだろう。

①は教師の話、➁はルールやきまりごとの定着のさせ方に関するものである。

①子どもを思考させながら話をしているか。

「30秒でマイクを回せ」という言葉がある。30秒以上の話をするときは、聞き手の集中力が切れないように、適宜、聞き手に対して問いかけや確認を行う方がよいというものだ。話をするときの参考になる考え方である。

子どもに話をする際には、「大事な話を3つしますね。」「気をつけなければならないことって何だと思う?」「これまでの話を聞いて考えたことを隣の人と話してごらん。」「(話のはじめにに、キーワードとなるものを黒板に書く。)」「先生の話したいことは何だと思う?(と聞いて予想させる)」「今日の始業式のみんなの姿をみて感心したことが3つあります。なんだと思いますか。」などの声かけをして、子どもを話に参加させるのである。

➁小さな目標を示し、達成させることを積み重ねているか。

みんなが達成できそうな小さな目標を提示し、やらせてみる。そして、肯定的な評価を積み重ねていくことにより、子どもたちに自信をつけさせるのである。例えば、始業式。進行の教務主任が「各クラス、静かに教室まで移動しましょう。」と言ったとする。担任は、クラスの子どもたちの前に立ち、「静かに教室まで帰りましょうね。」と再度確認をする。教室に移動する途中、子どもたちの方を振り返り「ここまで静かにできた人?」と聞く。子どもたちは「いやいや、こんな短い距離でしゃべる人はいないだろう」と心の中で突っ込みをいれるかもしれない。これを教室までに2回繰り返す。教室に入って席についたら、できたことをしっかり意味づけてほめる。落ち着きのない学級においては、このようにゲーム感覚で、小さな目標を達成させ、ルールやきまりごとを定着化させる方法もある。

➂良いモデル・悪いモデルを体験させる

例えば、先生が話していてもざわざわしている状態があるとする。その際、極端な悪い例として、ものすごくざわざわ・落ち着きなしの状態をわざとつくらせる。次に、はじめざわざわの状態から、先生が話しだしたら、さっと先生の方をみて聞くという極端に良い例を演示させる。子どもたちはゲーム感覚で楽しんで演じるだろう。先生役を何名かの子どもにさせ、同じことを行う。演示させた後、子どもたちに感想等を聞く中で、話し手の気持ち、話している時の聞き手の姿勢などについて考えさせる。そして、子どもたち考えた「聞くモデル」を再度、演示させるのである。このようにして、体験的にきまりごとの定着を図るのである。

➁➂については、その時だけではなく、学校生活でできたら、やろうとしていたら、しっかり価値づけてほめる。このような地道な評価のの繰り返しが大切である。

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