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自分は停滞していると思っている人に伝えたいこと


突然ですが、私は今停滞しています。

え、いきなり何?って感じですが、今回は同じように、

“自分、今停滞しているなぁ…。”

と感じている人に向けて、何より自分自身に向けて書いていきたいと思います。


停滞することは悪いことなのか?

そもそも、停滞することって悪いことなんでしょうか?

長い人生、生きていると、誰しも動けなくなってしまうことがあります。

就職で失敗した
大事な人を失った
夢が叶わなかった
人間関係でひどく傷ついた

さまざまな理由から心が挫け、前を向いて歩くことができなくなってしまうことがあります。

もどかしい気持ちや焦る気持ちだけがくすぶり、動こうにも、もがき方すらもはやわからず、

自己嫌悪だけが心にこびりついて離れない状態になってしまいます。

けれど、そんな風に停滞してしまうことは、果たして悪いことなのでしょうか?


人が停滞してしまうときは、必ず原因があります。

自分の中で自覚していようといまいと、そこには必ず何か原因があるのです。

その原因と向き合わずに、動けない体に鞭を打っても意味がないのです。

なんで動けないの?あんたって普通・・に生きることすらできないわけ?

そんな言葉をかけたところで、ますます動けなくなってしまうだけなのです。

そうだよね。つらかったよね。しんどかったよね。うん、気が済むまでゆっくり休めばいいよ。

と、動けない自分の隣に座って、優しく語りかけてあげる必要があるのです。


雨の日に戸締りをすることで回復することもある

例えば、外に出かけたいなぁと思っていたとします。

けれど大雨が降ってきました。そして、しばらくやみそうにありません。

そんなとき、

“カッパ着てけばいいじゃん?”

と思って外に出て行く人もいれば、

“濡れたくないし、なんだか気が向かないからやめとこ”

と思う人もいます。

また、外に出て行くどころか、雨が家の中に入ってこないように戸締りをすることで精いっぱいの人もいます。

けれど、それでいいのです。

“自分はカッパを着て外に行く勇気がない…。”

と、自分を責める必要はないのです。

戸締りをすることも、自分の心を守る立派な行為です。

戸締りをすることで精いっぱいの人は、今はただそのことに専念すればいいのです。

そうすることでエネルギーが自分の中に溜まっていって、また外に出て行こうと思えるのです。


“停滞”ではなく心の土壌を“耕している”

最初の章のタイトルに戻りますが、“停滞することは悪いことなのか?”という問いには、

私は、はっきりと『いいえ』と答えます。

停滞することは悪いことじゃありません。傷ついた人にとっては、必要な時間なのです。

心を癒す時間だったり、次にどうするか作戦会議する時間だったり、自分の本当の望みと向き合う時間だったり、

はたから見たら何も進歩していないように見えても、人は停滞している間にいろいろなことをしているのです。

むしろ、停滞しているように見える時間こそ、人生でもっとも貴重で大切な時間かも知れません。

停滞は、“悪”じゃありません。

非生産的であったとしても、無責任に思われたとしても、水面下では停滞した瞬間から、必ず何かが始まっているのです。


私はこの間、畑に囲まれた小道を自転車で通っている際に、ふと、

“自分は今、心の土壌を耕している状態なのかもしれない”

と感じたことがありました。


収穫ばかりが人生じゃありません。

収穫を得るためには、まず畑を耕したり堆肥を加えたりして、作物が育ちやすい土づくりをする必要があります。

固かったりやせ細った土壌では、育つものも育ちません。

しかし、一見すると、畑は畑です。耕された畑も放置された畑も、いずれも植物が育っていないので、同じように見えます。

それどころか、耕された畑に芽が出始めても、雑草と間違われてしまうこともあります。

けれど、耕された畑で育った植物は、強いのです。

病気や災害に負けない強い植物となって、やがて色とりどりの花を咲かせ、実をつけるのです。

“自分は今停滞しているのではなく、心の土壌を耕しているのだ。”

何もしていない自分に不安になったら、そうゆっくりと心に語りかけてあげればいいのです。



“物事を長く続ける力”という意味で、“根気”という言葉があります。

“根”とは仏教用語で“力”や“原動力”という意味らしいのですが、豊かな土壌だからこそ、人は“根”をしっかり張ることができると私は思うのです。

やせほそった土で植物を育て果実を収穫しようとしても、うまくいきません。

そういうときは、まずは土を耕したり豊かにすることに専念すればいいのです。

種を撒かずに、ただ土づくりに専念していいのです。

「お前の畑には何もないじゃないか」と言ってくるような人たちには、「ま~ま~、今にわかるから」と適当にあしらっておけばいいのです。

間違っても、“自分の畑には何もない”と、自分を責めてはいけないのです。

停滞しているなと思っても、水面下では必ず進んでいます。

人は本来とても神秘的な存在です。そして、それぞれが生まれながらに自分を導く力強さを持っていると私は思っています。

何もできないと焦ってしまうときは、自分の持つその力強さを信じて、今の自分にできることをできる範囲で、少しずつ積み重ねて行けばいいのです。

そうすることで、自分にしか咲かせられない花を咲かせ、やがて実った果実によって、多くの人を幸せにすることができると思っています。




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