見出し画像

不安障害は心のSOSだった


不安障害を患って、もう5年以上たちます。


私が悩まされているのは、外に出ると

人前で異様に手が震えたり
汗を大量にかいたり
顔が赤くなったり
自分のニオイが異様に気になったり
お腹を壊したり

してしまうことです。

電車や飛行機のなかで、パニックになってしまったこともあります。


厚生労働省のホームページによると

不安障害には

  • パニック障害

  • 社会不安障害(社交不安障害)

  • 強迫性障害

  • 全般性不安障害

などとあります。

私はこの中でも、パニック障害と社交不安障害に該当します。

ちなみに、クリニックや病院には通っていません。すべて自己診断です。


最近、自分なりに奮闘し、完全では無いものの克服しつつあるなと思う一方で、

なぜ不安障害になってしまったのか思いをめぐらしたときに、

改めて実感したことがあります。


それは、不安障害は“心のSOSだった”ということ。


不安障害は、人から嘲笑されたり、嫌われたり、バカにされるような“恥”や“汚点”として忌み嫌うべきものではなく、

“自分が発しているSOS”から来ていた現象だったのです。




“いい子”でいないといけない。

“普通”でいないといけない。




そんな長年の“圧政”にたえかねて、身体が暴徒化した。

それが、私の不安障害でした。




治療ですが、

姉のこともあって、病院で薬をもらうことにはなんとも抵抗があり、

数年ほど前に、ある本を買いました。

それが、こちら。

ここには、そんな“圧政”のことが、こう表現されています。

不安障害の患者さんの約75%が、何らかの感情や問題をカーペットの下に隠していることに私は気づきました。

そして、その心理をこうひもといています。

なぜ、不安を抱えやすい人は、自らの問題を否定したり「忘れた」りするのでしょうか?その理由は、不安に悩む人はやさし過ぎることが多いからです。

そしてその「やさしさ」は、以下のような自虐的信念から生まれると書かれています。

●他人を喜ばせる
●怒りへの恐怖
●対立への恐怖
●感情の完全主義
●エモトフォビア(否定的感情の恐怖)

この本の購入当初、“怒りへの恐怖”と“対立への恐怖”にマーカーを引きましたが、

今読み返すと、最後のエモトフォビアの説明を読んだとき、急に胸がつまったような息苦しさを覚えました。

あなたは、自分の感情をつねにコントロールし、不安、脆弱、孤独、嫉妬、怒り、不適合などの感情を決して抱いてはならないと思い込んでいます。

同じようにこの文章を読んで息苦しさを覚えた方は、きっと今までにつらい経験をされた方だと思います。



では、“カーペットの下に隠した感情”はどうなるのか。

不安傾向の強い人は、自分が今どのように感じているかを理解しないことが多いため、無視しようとした感情は不安の衣をまとって間接的に表出されるのです。

この無意識下で“間接的に表出”されるものが、不安障害でした。

あがり症のバイブルである『あがり症は治さなくていい』にも、こうあります。

すこし休みたいとねがったときに、あがり症の発症がその目的を果たした



私はこれまで、

自分の中の不安障害の部分だけをきりとって、

いけないことだ、悪いことだ、恥ずかしいことだ、

と思ってきました。

“不安障害さえなければ、普通・・でいられたのに。”

そんな風に考えて、自分の不安障害をとことん憎んできたし、嫌ってきたし、差別してきました。

しかし、それでは不安障害からは逃れられません。

そんな否定や拒絶がかえって、不安障害を加速させていくのです。


不安障害は心のSOSであり、自分らしく生きるための重要なヒントをくれるものでした。

不安障害は、自分の信用や価値をおとしめるものではなく、自分を救ってくれるものだったのです。


不安は、何の脈略もなく、いきなり襲ってくるものではありません。それは、人間的な文脈の中に生じるものです。ほとんどの不安の裏に潜む本当の恐怖は、あなたの真正な感情に伴う恐怖です。

『不安もパニックも、さようなら 不安障害の認知行動療法』より引用


私の“真正な感情に伴う恐怖”とは、いったいなんだろうか。

それと向き合うのはなかなかヘビーな作業になりそうですが、

その先には必ず光があります。


『不安もパニックも、さようなら 不安障害の認知行動療法』には、

不安障害を克服したとき、

不安を克服するのみならず、自分自身について、そして人間の存在意義についてより深い理解を獲得する

と書かれています。

おそらく、それだけ“真正な感情に伴う恐怖”に向き合うことが、

普遍的な気づきや救いをもたらすことなのだと思います。




不安障害でお悩みの方に、参考にしていただけたら幸いです🍀





お読みいただきありがとうございます。 サポートも嬉しいですが、あなたの優しい心が何よりも嬉しいです。 頂いたサポート代は、もっと多くの人の豊かさにつながるよう還元していきたいと思います。