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台湾現地小学校でよく強調される「自主性」が、大陸と日本の狭間でいまいち消化しきれていない話<自己責任編>

こんにちは。中国の北京から子供と台湾へ移りもうすぐ8ヶ月が経過しようとしています。台湾と大陸の違いはもちろんあらゆる場面でたくさんありますが、じわじわとした違和感を覚えるのは総じて教育の場面。

11歳と9歳になる姉妹が通うのは台北の公立小学校。9月の新学期に転入をしたのですが、説明会でまず先生からも開口一番に告げられたのは「子供たちに干渉しすぎないでください」という一言でした。
なるほど、きちんと子供の独立心を育てる教育をするのねと理解し、とても良い意味で文化の違いを感じ取りながら入学したのも束の間、おやおや?という出来事がそこかしらに発生しはじめます。

頻発する、確固たる子どもの「自己責任」

ありとあらゆる忘れ物、保護者への告知事項、保護者のサイン忘れ。私が知る保護者絡みのことだけでも数多くの「自己責任」に対して、とても厳しい学校サイド。編入当初、うっかりの忘れ物から勝手が分からず準備できなかったものまで、ちょいちょい忘れ物をしていた姉妹。

時間がある時に校門を入ってすぐの事務所へ授業で使うものを届けると、一言「忘れ物を届けないでください。困ったとしても自己責任なんだから」と事務員さんに諭されました。

またある時は、保護者サインについてピシャリ。
台湾の公立小学校では前の日に学んだワークやテストなどに保護者がサインをして再度、担任の先生へ提出するシステムがあります。
ある日数ページを確認して、最後の1ページにサインをすると、翌日に「昨日のワーク、サイン忘れ」と書いた連絡帳が戻ってきました。
あれ?サインしたのにな、と思いそこまで気に留めず、見間違いかもと流すとその翌日もまた「○/○のワーク、サイン忘れ」と。

あれ、先生にサイン見せた?と娘に聞くと、「見せたよ、でも最後だけじゃなくてワークの全ページにサインをしなきゃダメなんだって。それをお母さんに説明しないのは自分の責任なのだから、自分で説明しなさい と言われた」という返事。さらには「お母さんにきちんとサインの事を説明する」と10回書かされて帰ってきました…

わかります、そういう事情だったのですね、言いたいことはわかりますが。そんなに周りくどく伝える必要があるのか、そしてそれは子供の自主性を育むことに含まれるのか?と頭を捻る私。

一方中国大陸の小学校は、基本的にすべて親や学校が管理するシステム。
姉妹が通っていた現地校国際部でも、連絡事項は基本的に直接親に伝達され、先生と親が直接チャットで共有、相談していました。とても効率を重視する大陸の教育システム。

台湾も公立小学校であったとしても、先生と親が個人的にLINEで連絡するのが常ではありますが、子供へ「強い自主性と責任」を要求する感覚を持ち合わせていなかったため、日本でも大陸でもない違和感を抱える日々です。

二つ目の台湾教育違和感<子どもに負わせる共同責任>については、
また後日に。



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