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月と桜と精霊と~桜は月になりたがっている

ゴールデンウィーク明けに、月と桜をテーマとしたリトリートをおこないました。コロナがやってきた2020年から現地でのワークショップは中止していたので、今回、2年半ぶりぐらいのワークショップ。

ひとりじゃなく、参加者と一緒に同じ植物を観察できるのがとても嬉しかったのと、裏磐梯の自然の素晴らしさを体感していただけたことが、自分にとっても、とても良かった。来てくださった方に感謝です。

植物とともにリトリートをする意味は、植物は人間よりもうまく地球上で生きているから、そこから知恵やエネルギーをもらえるからです。何故、植物に癒されるのかと、私も問いを持っていたことがありますが、癒されるどころか、植物は私たちが生きるための衣食住をうみ出しているだけではなく、人間よりも地球上では先輩であるということです。

それから、以下は、また別なところで書きたいと思いますが、自然界にあるものは、どこかで自分自身とつながっており、そのつながりを思い出していくことが癒しのプロセスになるのです。

外をぶらっと歩いていると、ちょっと気になる植物があったりします。それと1日付き合ってみたりすると、なぜかわかります。本などを見て、気になる植物があったらそれについていろいろと調べてみると、本気で知りたいと思っていればいるほど、植物から語り掛けてくることがあります。体験してみないとわからないことですが。

今回は、桜がテーマだったので、リトリート前から、桜がある場所を探したり、桜について調べたりしていました。毎日、家の前の森の中の手入れをするので、桜の小さな木に葉っぱが芽吹くところを見て、その柔らかい緑と光沢に、瑞々しい生命力を感じさせられていました。

リトリートの3日間は、桜はピークは過ぎたものの、探してみると、まだまだ、残っているところがありました。この辺りは、オオヤマザクラと小ぶりのチョウジザクラばかりと思っていましたが、もっと種類があることに気づきました。

1日目には、場所にチューニングするためにお散歩&これから3日間お世話になる桜の精霊さんづくりをしました。

新緑とスプリングエフェメラルで小さなお花たちが咲き始めた中、裏磐梯の自然とつながり、そこに生きている桜に意識を合わせ、絵を描いたり、桜で何かをつくったりしながら過ごしてみると、たくさんのことに気づきます。

水彩で桜を書いてみると、桜のピンクは、単に赤を薄くしただけのものではないことがわかります。背後にはうっすらと青い色が存在しています。桜のもつ色の秘密がそこに垣間見ることができ、やはり水のエレメントや、水エレメントと親和性がある月との関連があることがうかがえます。

私たちは春の華やかな桜に心惹かれますが、あのお花見時期の高揚感は、春の喜びなのだろうけれど、それだけではないなと思いながら、桜を観察していくとわかることもあります。

桜は夏に次の年の花芽をつけます。そして厳しい冬を過ごし、春に一斉に花を咲かせます。それがまるで受験生みたいだね、という話になりました。夏休みも冬休みもなくひたすら耐えて、もっとも困難な冬を越えたからこその喜びなのでした。喜びの中に、厳しさや困難を乗り越えてきた、という人々に対する桜の慈愛が感じられます。そんなところも、なぜ人が桜に魅かれるのかという秘密のひとつなのかもしれません。

そんな風に、3日間、桜という植物自身がもつ「内なるビジョン」の一端に触れてきました。

3日間の最後に、朝、森のお手入れをしていて、桜から受け取ったものは、「桜は月になりたがっている」というメッセージでした。

言語化することで本質からずれていくので、言語化はこのぐらいにして、夏から来春にかけての桜も観察していきたいと思います。

リトリートの中では、オオヤマザクラの枝でシンボル的に精霊をつくったり、水彩画や線描画を描くことで、植物に働くエレメントや、形の背後に働く動きや力(エーテル力)を感じる助けになるので、あらためて、今後もアートワークを大事にしていきたいと思いました!

次回のリトリートは6月20~22日。
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