マガジンのカバー画像

Plant Medicine 植物や自然界のこと

103
運営しているクリエイター

#ハーブ

5.メディスンの意味するもの

3.Time is Medicine. にも書きました、Medicine、についてです。 この単語は、普通に訳したら、 医療や薬と訳されます。 ネイティブアメリカンの世界観に、 Medicine Wheelというものがあります。 ここで使われているMedicineは、 単に医療、薬という意味以上のものを含み、 秩序ある生き方や、心ある道、 のようなものを含んでいます。 この秩序とは、人間が考える秩序ではなく、 宇宙や自然界の秩序のことです。 宇宙の秩序はスピリチュアルな

タンポポと木星

春の遅い裏磐梯は、今、タンポポが真っ盛り。 さて、タンポポは天体との関連でいえば、木星であると言われていす。パッと見た感じは、太陽のような感じですよね。 木星の植物の特徴として、以下のようなことを現しています ・色が黄色い ・木星の臓器である肝臓と関連がある。植物療法的には、強肝作用があると言われています。 ・花や種が、ふわっと広がる感じ(ガス惑星の木星に似ている) などなど、色や形、作用などから、記号学的には木星につなげていけるところがあります。 そして、タンポポを観察

月と桜と精霊と~桜は月になりたがっている

ゴールデンウィーク明けに、月と桜をテーマとしたリトリートをおこないました。コロナがやってきた2020年から現地でのワークショップは中止していたので、今回、2年半ぶりぐらいのワークショップ。 ひとりじゃなく、参加者と一緒に同じ植物を観察できるのがとても嬉しかったのと、裏磐梯の自然の素晴らしさを体感していただけたことが、自分にとっても、とても良かった。来てくださった方に感謝です。 植物とともにリトリートをする意味は、植物は人間よりもうまく地球上で生きているから、そこから知恵や

ネトル(西洋イラクサ)の魔法

すんごく増えるのでどこに植えてもいいということで、林縁部に植えました。今日は、落ち葉からむくっと目覚めておりました。 触ったらチクチクするやつ。 幻想と錯覚に対して、チクっとさせて目覚めさせる魔法を持っているそうです。 ボーっと生きてんじゃねーよってことでしょうか。

1.マクロコスモスとミクロコスモス

大宇宙(マクロコスモス)と小宇宙(ミクロコスモス)という概念は、いにしえの頃から存在しています。大宇宙は文字通り、果てしなく続く、この大きな宇宙のことです。小宇宙とは、人間のことを差していますが、人間以外の生きものもまた、小宇宙です。人体は、とても複雑に精妙にできており、科学でも、まだ解らないことが存在しています。 植物と人間、宇宙の関係性を考えてみると、興味深いことが、いろいろと見えてきます。これは、薬草使いとして知っておきたい5つのこと、の中で、最も土台であると同時に、

4.植物との対話・自然界との対話

植物療法との出逢いはアロマテラピーが入り口だった、 という話を、2で書きました。 しかし、子どものころから、特に植物や自然に 興味があったわけではありません。 なので、植物ときちんとした形で出会ったのは、 「香りが人間を癒すのはなんでだろう?」 という問いを通してになります。 香りの人体への作用に関しては、 精油の性質と、人間の解剖生理から、 どのように人体に作用するかを、 アロマセラピストのトレーニングの中で学びました。 学んだ先生が理系の方だったので、 精油に関し

3.Time is Meicine

Medicineは、薬や医療と訳されますが、 もっと広い意味をもちます。 それについては、「5.メディスンの意味するもの」 で書きますので、ここでは 「時間は薬である」ということを、書いてみます。 「自分が今、一体どこの季節にいるか?」 ということ、意識することはありますか? 一日のうちのどのへんか? 一生のうちのどのへんか? でも良いのです。 植物の季節の振る舞いが違うように、 人間にも、その流れにふさわしい振舞い方、 というのがあるわけです。 春だったら、冬に縮

2.地球に対する礼儀作法

私の植物療法との出逢いは、 アロマテラピーからでした。 何故、香りで人間が癒されるのかが不思議で、 学びたくなったのです。 この世界に入る人は、 自分がアロマで癒されたり、 良くなった体験がある方も多いですが、 そういうことは特になく、 単なる好奇心で、知りたい欲求だけで 学びはじめました。 しかし、そこで学ぶ植物のことや、 人間の身体のメカニズムは、 とても面白かった。 で、結局、アロマセラピストとして、 お仕事をするようになりました。 ある時、自然療法をやってい

森の薬草使い

薬草やハーブなど自然のものを、自然のものを自分のケアに使うことが、 知られてきていますが、歴史をたどれば、それは、とても古いものです。 自然からかけ離れてしまった現代社会のなかで、心身の不調を訴える人が増えてきたことなどが、自然回帰として、薬草やハーブに注目が集まることになっているのではないかと思います。 私は1996年よりアロマセラピストとして活動をしてきましたが、当初はバブルがはじけ、ストレス社会と言われ始めた頃でした。 活動をはじめて10年ほどしてから、自然のこと