見出し画像

なんでも作ろう、の夏

 子供が小学生になったので、夏休みは何か工作っぽいこと、実験っぽいことをしようという意識になる。

 私がハマったDr.STONEに、子供らもハマった。作中、浅霧幻が千空に協力する条件として、物資の少ないこの世界でコーラを作れるかと持ち掛ける。

 今年のモスバーガーの期間限定ドリンクがクラフトコーラだ。最近ハッピーセットを頼む時も「浅霧幻の」コーラを頼むようになっていた小学生が、クラフトコーラは何かと問うので、「浅霧幻が飲んだのはこんな感じのコーラだったかもよ」と答えたら、チャレンジするといった。普段少し胡椒が多い料理でさえ嫌がる彼女が、美味しいと言って飲んだ。大人でさえピリッとした刺激を感じたから、きっとかなり無理をしたのだろうけれど、好奇心はすごいことをやってのけるものだなと思う。

 じゃあ、コーラを作ってみようじゃないか。参考にしたのはこちらのレシピ。

 近所の店にはホールのカルダモンやクローブはなかったので、粉にしたし、レモンはレシピを見間違えて1個しか買わず、最後の工程では慌てて買ってきたポッカレモンを加えたけれど、味はいい感じにしあがった。スパイスをホールにしているのは、シロップに粉が沢山入ると飲みにくくなるのが主な理由なので、手に入らない人はこれでも大丈夫みたいだ。

 なんなら、カルダモンやクローブ単体で手に入らない場合、ガラムマサラを入れてもなんとかなるらしい。やはり少しカレーっぽいコーラにはなるみたいだけど。


 材料を煮込んで一晩おいて、早速炭酸で割ってみた。

 おいしい。この味、駄菓子屋で売っている粉のコーラとか、コーラガムのコーラ味だ。ちょっと甘くて、コカ・コーラでもペプシでもないけど、コーラはコーラ、という感じ。伝わるだろうか。

 モスバーガーのクラフトコーラは、カルダモンかクローブか、あるいはコリアンダーシードが多くて妙な後味がしたけれど、うちのは後味もすっきり。煮込んだレモンの皮から染み出した苦味もいい。もっとスパイスを凝りたい気持ちが湧いてくる。大人用に生姜をプラスしたのは作ってみたいなあ。

 カルダモンもクローブも、普段あまり使わない。子供が自家製コーラの味を気に入ったので、スパイス消費のためにもクラフトコーラ作りはしばらく続きそうである。あのコーラ味に近付け、さらにカフェインを添加するにはコーラナッツを入れるといいらしいのだけど、そこまで凝るかなあ。一応検索してみると、クラフトコーラを作ろうとする人は他にもいるらしく、小袋タイプは売り切れのものも出ている。取り敢えず買い物カゴに入れて……。

 パソコンのエンターキーに人差し指が近付く晩夏。

サポートいただけたら飛んで喜びます。本を買ったり講習に参加したりするのに使わせて頂きます。