ナガミネオジさんと耳の話①
めっちゃ前の話だからうろ覚えなのと、半分は母親から聞いた話だからそれ混ぜた私の思い出。
母子家庭で育った私の幼少期は、中耳炎など耳の病気を患うことが多かった。
当時4〜5歳ごろに、突如右耳に謎のかぶれが発生して、それが治らず。
母が懸命にセカンドオピニオンサードオピニオンと治療できる病院を探し回ってくれたが、いずれの場所でも結果は原因不明で治療が出来ず、軟膏を処方するしかないと八方塞がり。
このままでは耳が壊死してしまうという状況まで進行してたころ、うろ覚えだけど、一定の寝返りしか打てず、強烈な耳の痛みと痒みがキツくて、熱も下がらず寝れない日々が1ヶ月ほど続いた。
なんとか耳の手術を受けれる病院が見つかり、手術を受け、そこから回復に向かい幼稚園も復帰できたんだけど、再びかぶれたり、なおったりを繰り返す、そんな持病と暫く付き合うハメになった。そんな頃。
当時母は仕事の付き合いもかねてジャズ系の社会人バンドでボーカルを担当してたんだけど、そのバンドのメンバーと家の近所の居酒屋で夕食をすることになったので母と二人で出かけた。
私は久々の外出ということもあり、更にバンドメンバーに可愛がってもらい懐いてたというのもあり、持病の痛みを少し忘れられ、嬉しかった。
夕食を済まし、久々の夜のコーラで大人達と乾杯しシュガーハイとなり、大人顔負けのはしゃぎっぷりで疲れた私は21時を迎えた頃にはぐっすり寝落ちしていた。
そのためここからは母から聞いた話だが、
寝落ちしてた私を抱えながら耳の病気の事を飲み会に参加してたみんなに相談したそう。
そのうち、バンドのメンバーで、ドラム担当だったナガミネオジさんという人が突然、
「見せてごらん」
といって私の耳の様子を見た。
そこから右手で耳を包み、
「オジさんパワー持ってるからさ、今から神様にお願いしようね」
と言い10秒ほど沈黙が続いたそう。
「うん、もう大丈夫よすぐ良くなるはずよ〜」
と謎の儀式を終え、無事解散。
そこから翌日朝の出来事。
突然かさぶたのようにかぶれがどんどん剥がれ、痛みが取れた。これまでと違ったのは剥がれた箇所の皮膚が綺麗に修復されていて、心底驚いたと母は言っていた。
それから、通っていた先生に診てもらったところ、「不思議ですねぇ〜治ってますね…」とこれまた原因不明の完治。
かぶれは一切現れず、治ってしまったのだ。
母はその事についてナガミネオジさんにお礼を言うと「ね〜言ったでしょ〜? オジさん、持ってるのよ。」と笑っていたとのこと。
不思議とそれからオモチャのシンセに興味持ったり、母親のバンド練習の休憩中にナガミネオジさんからドラム習いだしたりと音楽に興味持ち出したらしい。
ナガミネオジさんからなんか貰ったかもなー、と、思ってます。
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