見出し画像

24歳

高校を卒業してから大した恋愛はしておらず、
すっかりワンナイトの生活に慣れてしまいとても恋愛できる状態ではなかった。
でもそんな時1人の人と出会ってから自分の考えが変わるようになる。

その人は当時27歳、3つ上のお兄さんだった。
当時はゲイ版の出合い系アプリのようなものがあり、お互いやりとりするうちに趣味嗜好が会い実際に会う事になった。
自分は少し背伸びして、お酒が好きです!飲みに行きましょう!と公言してしまっていたが、実際にお酒はそんなに飲めず、飲み会の場が好き!っていう感じで今思うと恥ずかしかったな〜。
大して飲めないお酒と共に時間が過ぎていき、そのまま僕の家に泊まった。
特に何もする事なく、添い寝して気づいたから一週間以上毎日連続で遊んでいた。

このまま付き合うのかと思ったけど、
恋愛する気はない、今のままでいたい、というのが彼の考えだった。
バイセクシャルだったみたいで、結婚願望があるみたいだった。
彼は長男で実家も立派で悩んでいるようだった。
一緒にお互い好きなアーティストのライブに行ったり、遊んだり繰り返すうちに僕は彼に夢中になっていて、駆け引きをしてしまった。

これ以上一緒にいて好きになって思い出が増えるなら辛くなるからもう会いたくない...

今思うととんでもないこと言ってる気がする。
彼はそんな駆け引きに乗ってくれた。

クリスマス空けとけよ。

そこで彼の方から告白してくれた。
大人だったのはやっぱり彼だった。
彼は男性と付き合うのが初めてだった。

彼とは毎日一緒に過ごす中で大人としての成長させてもらうこともできた。
幸せな時間は約一年続いた。
ずっとこのままかと思ったが、彼ができた新しいゲイ友達たちと飲みに行く回数も増えて、自然と関係が薄れてきてしまった。

その時僕がしてしまったのが、また駆け引きだった。

友達と自分、どっちが大事?

もちろん今思うとこんな子供じみた話はない。
いつしか口論が増えていき、自然と仲が悪くなっていった。
最終的には、

結婚するから別れよう。

彼から告げられた一言だった。
僕と険悪の間に元恋人の女性とよりを戻したみたい。

綺麗事を言うなら
自分しか彼のことをわかってあげられない。
応援したい。と泣きながら彼に伝えるのが精一杯だった。

僕は駆け引きをすることでまた1人大切な人を失ってしまった。
一度うまく行ったことで味を占めた罰。

そこから彼をひきづってしまい気づけば3年経ってしまった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?