[Vol.1 Be動詞の仕組み]

皆さん、こんにちは!早速ですが、Be動詞の仕組みについて学んでいきましょう。

まずは例文です。

I am a doctor. 「私は医者です」    I am a student. 「私は学生です」
He is a dentist. 「彼は歯医者です」 He is a teacher. 「彼は先生です」
She is a nurse. 「彼女は看護師です」 She is an actor. 「彼女は女優です」

恐らくこんな文章皆さんは鼻で笑うレベルでしょう。ええ、私も書きながら笑っております。しかし、これらの例文抜きでは、先に進めないのです。
まずはこれらの文章におけるBe動詞の仕組みを理解しましょう。よく受験生には、I = a doctor / He = a teacher / She = a nurse といった感じで、それぞれ同じ事を言ってるよねと説明します。まぁ、その通りです。
例えば最初の文では、'I' の後に'am'が来ていて、その後に'a doctor'が来ていますね。何を当たり前な事をと嘲笑したあなた、後できっと痛い目を見ますよ。

では、次の例文です。

I am angry. 「私は怒っている」 I am happy. 「私は幸せだ」
He is brave. 「彼は勇敢だ」 He is careful. 「彼は注意深い」
She is clever. 「彼女は賢い」 She is cold. 「彼女は冷たい」

先程と比べると、まず、I = angry / He = brave / She = cleverとなっています。ここで、違うのは、先程は'I', 'He', 'She' = 「名詞」だったのに対して今回は = 「形容詞」となっています。形容詞とは、まとめると、「名詞の詳しい説明」を意味します。もっと砕けば、「誰がどういう状態か」を示すものです。'doctor'(医者)は名詞ですが、happy'(幸せな状態)は名詞をより詳しく説明するものとして捉える事ができるので、形容詞です。例えば、最初の文章を取り上げると、最初に'I'が来て、次に'am'が来て、最後に'angry'が来ています。当たり前ですね。しかし、これが後に超重要になります!!!

さて、ここからが本題です。次の例を見てください。

I am studying English. 「私は英語を勉強している」
He is going to Europe. 「彼はヨーロッパへ行っている」
She is touching a pen. 「彼女はペンを触っている」

さぁ、皆さん、例えば最初の例文で、最初に何が来ていて、次に何が来て、最後に何が来ているか分けられますか?当然ですが、最初に'I'、次に'am'、その次に'studying'、最後に'English'ですよね。ここで、'am studying'じゃないのと思ったあなた、それ、かなり痛い目見てます!💦 はっきり言います。その解釈は英語の本質では無いです。
だって、考えてみて下さい。I = a doctorだったんですよね。I = happyだったんですよね。Be動詞部分だけ「=」だったんですよね。その考えならば、I = studying Englishですよね。I = Englishな訳ないですよね。でも学校では、'am studying'はセットになってるって習ったから..と思ったあなた、それ、違います。厳密にはセットなんてありません。では、その本質につきましょう。

まず、I = studying Englishです。では、'studying'は何なのか。これは、動詞'to study'「勉強すること」の派生'studying'であり、-ingを最後につけることで動詞→形容詞に変化できます。さて、問題です。形容詞って何ですか?
思い出せない人は戻って下さい。大文字で書いてあります!

名詞の詳しい説明でしたね!もっというなら、「誰がどういう状態か」でしたね!動詞'to study'→形容詞'studying'にする事で、同時進行性というニュアンスを持ちます。簡単に言えば、今~しているよとアピールしているという事です。~していると聞くと動詞っぽく聞こえますが、厳密には、形容詞に変えているので、~している状態だよとアピールしているという事です。つまり、'I'(私は) = 'studying English'(英語を勉強している状態だよ)となります。
例えば、お母さんが部屋を開けた際、息子が机に向かって勉強をしていました。この瞬間、息子は、勉強している状態なので、お母さんに向かって、「勉強中だから部屋を開けるな!」と言える訳ですね(こんな息子嫌ですね…)。

なので、他の例文も同様に考える事ができます。'He' = 'going to Europe'となり、彼はヨーロッパに行っている状態になっているという事です。まぁイメージしやすいのは、飛行機に乗って向かっている状態ですかね。他に、'She' = 'touching a pen'は、彼女がペンを触っている状態になっているよと言うことですね。

[余談] 
ここは読まなくても大丈夫です。余裕のある人だけ読んで下さい。

また、この動詞を形容詞に変える行為は、「前段階性」を含む事が必須となります。例えば、"I am studying English."という状態の息子Aがいたとします。母親が部屋に入った瞬間、息子Aがこの文章を発言するには、当たり前ですが、母親が開ける1秒前も、机に向かって勉強をしていないといけません。逆に言えば、ずっと部屋でゲームをしていて、母親が入ったと同時に、椅子に座ってペンを取り、ノートを開いて学習をする事は、今の物理法則では、不可能ですよね。

このように、'studying'を使う事で、その発言する数瞬間前もその行為を行なっている(もしくはその行為の準備を行う)事が保証されます。これを、行為の前に段階が存在しているという事から、前段階性と呼んでいます。これが、'-ing'形のもつ本質です。

他の例文も見てみましょう。"He is going to Europe."は、当然ながら、発言した瞬間に、彼が家でゴロゴロしている訳はありません。彼はヨーロッパに行っている状態であると説明している以上、ヨーロッパに向かっていないと矛盾してしまいます。つまり、その発言の数瞬間前には、既に、向かっている事になります。"She is touching a pen."もそうですね。この前段階性は非常に専門性の高い考え方なので、軽く覚えておいて下さい。

そして最後の例文です。

He was killed. 「彼は殺された」 
This book is written in Spanish. 「この本はスペイン語で書かれている」

では、再度分解してみましょう。最初の例文は、'He'が来ていて、'was'がきて、最後に'killed'となりますね。よく学校では、'was killed'とセットで覚えるように言われますが、それは大分ずれています。正くは分けるべきです。では、この'killed'は何なのか。これは、動詞'to kill'(殺すこと)の形容詞の派生'Killed'です。'was'というのは、前回から見てきた、'is'の過去形で、単純に過去の時制を表すニュアンスとなります。

そして、'killed'は形容詞扱いなので、名詞の特定の状態を表します。また、'killed'に変化すると、受け身のようなニュアンス、今回でいえば、「殺される」という感じで、~されるというニュアンスになります。

なので、'He' というのは、'killed'の状態であるということ。そして、'was'が過去の様相を示すので、結果殺されたとなる訳です。

次の文も同じです。動詞'to write'の派生'written'になったので、ニュアンスが変化します。ちなみに、'to kill' →'killed'のように後ろに-edを付ければOKになるものや、'to write'→'written'のように形自体が変化するものもあります。前者を規則変化動詞、後者を不規則変化動詞と言いますが、大事な事は、全て状態を表しているということ。ここは必ず抑えて下さい。

さて、Be動詞についてみてきました。Be動詞は、名詞と名詞や形容詞が同じ事であるというニュアンスを持ったものだという事が抑えられたでしょうか。このニュアンスが当たり前にならないと、英文を読んでいても、正しい解釈には導かれません。是非、今後は意識しながら読んでみて下さい。

今後、もし反響があれば、第二弾(Vol.2)以降を進めていきたいと思います。
まだまだ皆さんの驚く考え方がたくさんあります。是非、いいねやコメントお待ちしております。

(E-SPACE)

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