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‐コロナパンデミック後、過ぎ去る4年‐

4年なんて終わってみればあっという間、ということになるんだろうか。早いものです。

パンデミックからの緊急会合(2020年3月15日)、そこからのインフレ高騰、連続利上げ。ちょうど4年経ち議会証言を迎えるというときに、まだ利下げできない、という現在地。

ただしリーマンの時は08年12月(ゼロ金利)から15年12月まで7年間利上げできなかった。そして最初の利下げは2019年7月。つまりリーマン時では「クラッシュ」から収束サイクルに入るまで10年半掛かったことになる。

今回はリーマン時と比較し初動の対応等、関係し収束サイクルは早いように映るがまだまだ、といったところ。

実際には3月6日までの発表(上リンク)ではなく、3月15日だった。しかし定期会合前の滑り込み会合で初動対応としてはリーマン時より格段に良かった。それが回復サイクルの違いに関係しているともいえる。

いや、日銀のマイナス金利解除についてちと考察していたところ、たまたま思い出したんですよね。リンクは日銀でなくFedの話なわけだけど、もう4年かと。

付利の階層正常化

で、日銀の話なんだけど、超過準備付利を0%にする(マイナス金利解除)ということであれば、支払利息という意味において政策金利残高とマクロ加算残高(ともに付利)が一本化されるように映るわけです。これは4年前にFRBが準備預金における要件を廃止したことによる階層簡素化を思い出させる。

(FRBの)準備預金の要件廃止というのは超過準備(IOER)と所要準備(IORR)への付利の区分けを撤廃したというもの。これによって付利が一本化されることになった。つまりIOER、IORRの区分がなくなりIORB(準備金残高付利)として「超過準備付利」(IOER)という呼称がなくなった。〈マネーボイス記事参照〉

これは連邦準備ではなく理事会(FRB)が決めることなので、ゼロ金利になった(3月)15日ではなく24日に規則修正され、翌年21年7月29日に準備金残高付利(IORB)として発動された。中銀が直面している局面は違えども日銀もマイナス金利解除後は付利の階層が簡素化されることが想定される。

金融危機後、4年の月日とまったく違う中銀政策ですが、クラッシュの収束サイクルとして考察するのは有意義かも。

※ここでいう収束サイクルは中銀政策の事です

※この記事はニューノーマルの理/ 3月5日執筆記事です


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