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『イタリア夏の台所事情』

今年はイタリアが先行して例年にない暑さがはじまり、日本列島も6月中に梅雨が明け、猛暑日が続いていると思います。
水分補給、室内の温度管理、それに暑い中でもしっかり食事をとることも大切なのでしょう。
 
食事作りをする人は、やはり火を使うことを避けたいと思いますが、私もそのうちのひとりです。イタリアでは?わが家では、夏になると火を使わない王道『ハム・サラミ類、チーズ盛り合わせ』週に1度は食卓に上ります

イタリアの家庭では夕食にパスタを食べることが案外少なく、いわゆるメインディッシュ(セコンドピアット)、付け合わせ、パンのパターンが一般的です。夏のお昼ご飯は暑さからジェラートやフルーツで済ませることも多いです。

夏の果物はスイカ、メロンですが、メロンを使った『生ハム&メロン(Prosciutto e melone)』は有名ですね。近年よく目にする家庭料理にリゾットにメロンとスペックを使った『メロンとスペックのリゾット(Risotto con melone e speck)』があります。この組み合わせをお友だちの家でいただいたときは驚きと同時に美味しい組み合わせと感じた衝撃のひと品でした。火を使う苦行に近いリゾットですが、日本の皆さまも少しだけ涼しい日にお試しください。

もう一つお米を使った夏の王道レシピ『お米のサラダ(Insalata di riso)』、お米を調理するのに火を使いますが、その他は保存食のビン詰めや缶詰、酢漬けやオイル漬けの材料を混ぜ合わせるだけなので、夏の定番料理と言えます。そして、イタリアのひとは案外早起きで、朝の涼しいうちに掃除やお料理を済ませておきます。例えばお昼ご飯を準備したタイミングで夕飯準備をしておくことが多いです。もちろん、朝からフルタイムで仕事をしているとなかなか難しいですが、出勤前に準備しておいたり、兼用で作っておいたり、リメイクしやすいお料理を準備して、上手に季節と付き合っている印象です。 

もちろん日本の暑さとは比べものにならないのかもしれませんが、建物が石造りであることや鎧窓やシャッターが窓に必ずあることで、室内に涼しい空気を入れて、それを保っているのかもしれません。そして日が沈み、涼しくなったところで窓を開けてまた風を入れます。近年は夜になっても気温がなかなか下がらず、エアコンを使う家庭も多いですが・・・。
暑さ対策をしつつ、季節の果物や野菜もしっかりと食べて元気に乗り切りたいものです。

 さて、今夜も火を使わず、トマトにモッツアレラチーズ、オリーブ、ハム・サラミ、家にある在庫チーズの簡単夕食で涼しく過ごしましょうかね。


『L'essenza della vita(レッセンツィア・デッラ・ヴィータ)~ 暮らしへのエッセンス ~』




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