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【アメリカ滞在記5】地下鉄とアート 2021.09.26 晴れ NY,Brooklyn&Manhattan

日曜日。同居人のちえさんのお誘いで、ブルックリンにあるトランジットミュージアムに行くことに。

ちえさんはIT関係の仕事をしつつ、プライベートで絵を描いたり物語を作ったりしている。ニューヨークに住んでもう20年ほど経つのだそう。
作った物語の絵を描いてセリフとナレーションも入れて動画にしてYoutubeにアップしている。
すごく心温まる話なので、是非見てみてほしい。

そしてニューヨークの地下鉄を次の物語の題材として使用するため、取材目的で今回のトランジットミュージアムへ行くらしく、それに同行させてもらった。

ニューヨーク地下鉄博物館

ミュージアムの場所につくと、そこにはすでに見慣れた地下鉄の入り口が。
これがミュージアムの入り口なのだそう。元々あった駅をそのまま使っているので、普通の地下鉄と見間違えるほど、地下鉄と同じ入り口。

中に入ると、これまた地下鉄と同じゲートを通って入場。歴代のゲートや切符売り機などが並べられてある。

中にガイドの人がいて、日本から来たことを伝えると、興奮気味に「KEIKYU!」と言っていた。
鉄道マニアは京急がグッとくるらしい(笑)
その後もガイドの人は時々ちえさんに寄って行っては色々話していた。ちえさんは苦笑いで受け答えしていた。
私は英語できないため、説明攻めは免れた。英語できない特権(笑)

地下鉄の歴史には、やはり外せないグラフィティのこともしっかり記録してあった。
私が好きな写真家マーサ・クーパーの写真も飾ってあり、まさかこんなところで見られるとは!と少し興奮。
クリーン運動などの展示もあり、60〜80年代の地下鉄グラフィティ全盛期のことを、地下鉄運用者の目線で展示しているのがとても新鮮だった。

さらに地下に進むと、年代別の車両がズラーっと並んでおり、中に入れる仕様になっていた。
40年代のものまであり、中は本当に映画の世界。広告も当時のものそのままで、ノスタルジックな雰囲気に浸ることができた。

ニューヨークに来てから、地下鉄が少し怖く、乗るときはいつも緊張していた。
もちろん前提として、知らない街への不安感があるから大袈裟に聞こえるかもしれないけど、日本人は少なからず地下鉄への恐怖心はあると思う。
それに加えて今のアメリカの情勢的にも、正直いつテロが起きてもおかしくはない状況だと思っている。
更に、普通に地下鉄にゴミ箱はあるし、東京より圧倒的に変な人は多い。地域によっても治安は様々だし、今はコロナによって更に治安が悪い所が増えているらしかった。

そんな中この博物館に行って、地下鉄の歴史やニューヨーカーに愛されてきた形跡を辿り、少し地下鉄への愛着が増した気がした。
少なくとも、「知らない不安感」は拭えたのではないかと思う。

時間帯や治安が良くない場所を把握していれば、怖い目には基本的には合わないし、たまにゲリラでダンスやマジックショーなどが始まって、一気にエンターテイメントの場所と化す雰囲気は、すごくいい。

緊張感はまだ私の中で続いているけど、それもサバイブしていると思えば悪くはない。この街の人たちは、この空気感で生きているんだということを感じられて良かった。皮肉なことに、その緊張感が「自分は今生きているんだ」と感じさせてくれる一番の要因に思えた。

そうやって地下鉄だけでも色んな顔を見せてくれるこの街は、やっぱり魅力的だなと思う。

お土産売り場にも、地下鉄グッズがたくさんあり、鉄道マニアにはたまらないだろうなという感じだった。私はポストカードを2枚だけ購入。鉄道関係ないやつ。

ピザとマーケット

トランジットミュージアムを堪能し、マンハッタンまで行く途中でピザを食べることに。
ダンボにあるピザ屋さんで、天気が良かったので外の席で頂いた。シンプルにマルゲリータを注文。めちゃくちゃ美味しかった。

(ピザが来る前に撮ったドリンクの写真)

ピザ屋の前でマーケットが開催されていた。ピザを待っている間、ちえさんが荷物を見ててくれると言ってくださり、お言葉に甘えて少し覗いてみることに。
ビンテージの食器や小物からジーンズだけの店、どっかの民族のお面など色んなものが売られていた。
私はアクセサリーショップで見つけた、かわいいネックレスを購入。こう言うの欲しかった。。
金属アレルギーある私でも問題ないし何よりかわいい。満足。

MoMA

その後、地下鉄でマンハッタンに行き、最終目的地のMoMAに到着。
なんとちえさんがMoMAの会員だったため、わたしは5ドルで入場することができた。ありがだし。。
しかも会員限定の展示であるセザンヌのドローイング展まで見せてもらった。お金持ちっぽい人がいっぱいいて面白かった。

ポロックの絵の前でベンチに座ってボーッとする。知識ではなんとなくわかっていても、やはり抽象画というものはなかなかすぐに身体で理解するのは難しい。。絵画の英才教育を受けてきた上流階級の人にこの絵はどのように映っているのだろう。
分からないなりにも、このキャンパスの上でダイナミックに身体を動かしながら、インクを撒き散らしているポロックを想像するのは面白かった。

描く姿はグラフィティとあまり変わりはないけど、描いている本人たちの頭の中は全く違うかもしれない。
それでも同じ身体の動きという共通点から、全く違っているわけではないのでは?むしろ見ているこちらが区別しているだけで、彼ら自身はほとんど同じ世界の中にいるのかもしれない、とも思えてくる。その違いと繋がりを想像するのも楽しい。

その他ゴッホから始まり、マティス、ゴーギャン、モネ、ピカソ、マグリット、ウォーホル・・・などの巨匠の作品を次から次へと見て行ったけど、正直お腹いっぱい。ちょっと濃すぎた。。

ちえさんとは2時間後にロビーで集合する予定だったけど、ちえさんは歩き疲れたらしく先に帰宅すると連絡が来た。
私は2時間たっぷり見て疲れ果て、わずかに残った気力でショップ売り場に行ったけど、レジの行列にその気力も奪われて退散。

帰宅して泥のように寝たー。
今日もたくさん歩いたー。

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