見出し画像

夏井いつき『瓢簞から人生』

この記事は、日本俳句教育研究会のJUGEMブログ(2022.08.13 Saturday)に掲載された内容を転載しています。by 事務局長・八塚秀美
参照元:http://info.e-nhkk.net/

副会長の新刊エッセイの紹介です。

女性セブンでの1年間の連載に、2編を加筆! 「これだけはどうしても書いておきたかった」「思いもよらぬ人生の悲喜交々と、俳句の日々を綴った」45編のエッセイ集です。笑ったり、泣いたり、心震わされたり……、胸が熱くなるエピソードが詰まっていて、まさに、装画の抽象画が象徴するような、様々な味わい方のできるエッセイ集です。

師匠となる黒田杏子さんとの出会いや、夢枕獏さんとの交流などなど、人生で出会った忘れ得ぬ人たちとのエピソードを軸としながら、『プレバト!!』や『一句一遊』の誕生秘話や、俳句の種蒔き活動への思い、そして、3歳を最年少にバラエティ豊かな佳句も紹介されていきます。中でも、若くして亡くなった父の物語を頂点とした副会長の原風景を描いたエピソード群は、エッセイの枠を越えた物語のような味わいとなっています。

装丁も、ソフトさ&シンプルさと重厚感のミックス具合が絶妙な佇まいで、まさにエッセイの内容そのもの。ぜひとも、コロッと収まる感じを手にとって楽しみながら、副会長のこれまでが詰まった物語を、コロッと胸に納めて頂きたい! そんな一冊となっています。