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#12:コーギーがもたらしてくれた家族の変化

こんにちは。主人に息子が自閉症と診断されたことを伝えられずに過ごしていた日々に出会ったコーギーと、その出会いで起きた変化について書いてみようと思います。

私は幼少期に息子が自閉症と診断されたとき、すぐに主人に話すことができませんでした。主人への「隠し事」となりましたが、まずは自分なりに受け止めてから伝えたいという気持ちでした。そうして、子供たちと向き合う日々を過ごしていましたが、思うようにいかない時もありました。一人で抱えるには耐えられない瞬間もありました。

そんなとき、偶然立ち寄ったペットショップで、『セール』という文字が付けられている生後7か月の幼犬のコーギーを見かけました。私は思わずこの子犬に一目ぼれしてしまいました。直感的に、何かを感じたのかなと思います。一人で思い悩むことを手助けしてくれそうな予感がありました。

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そのペットショップは相性を確かめるためにお泊まりさせることができるお店で、私はその子犬を連れて帰ることにしました。主人も最初は驚いていましたが、まんざらでもない様子でした。最終的には、「丼十郎」と名付けて、子犬のコーギーは我が家の新しい家族になりました。子どもたちも新しい家族を大歓迎しました。

私は昔から動物は好きでしたが、飼う機会がなかったため、内心は子どもたちよりも大喜びでもありました。そして、「私の相談相手ができた!!!」という気持ちも大きかったです。偶然に出会ったコーギーの丼十郎は、息子の相手をしてくれるかもしれないと思い、家族の一員として迎えました。丼十郎は私の想いを察してくれているように行動してくれる子でした。

感情が上手く伝えられない息子に、どうやって……。どうしよう…と悩んでいました。そんな中で、最初は怖がっていた丼十郎と仲良く寄り添っている息子の姿を見て、丼十郎との交流でいろいろな感情や、愛情の伝え方を教わっているようでした。それをきっかけに、息子ともコミュニケーションが少しずつとれるようになりました。そして家の中の雰囲気も変化していきました。もちろん私も丼に助けられていました。

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丼十郎の存在で家の中が更に明るくなりました。主人も丼十郎のことが大好きで、キャンプも一緒。どこかに行くのもできる限り一緒でした。丼十郎は大型犬かと間違われるほど大きな犬でしたが、見た目とは違い臆病な面もあり、泳ぎが苦手でした。主人にいつも助けられながら、三年後にようやくひとりで泳げるように上達しました。この光景に、ことばが話せなくてもコミュニケーションを通わせることができるのだと再認識させられた気がしました。

我が家の丼十郎

これまで「隠し事」と意識してマイナスとして大きく感じていたことが、加わった新しい家族との「家族の時間の流れ」で私の中で変化を起こしてくれたと思います。息子が小学校に入学する時期が近づき、そのときに主人に息子のことを話しました。私の主観的な思いですが、夫婦の間で何か隠し事をしていても、夫婦という関係性の中でお互いのことを気を配りながら過ごしていれば、どこかでは何か繋がっているからその問題を、チームのように家族の問題と捉えて受け止めるように向き合っていくことで、必ずどこかで解決という形につなげられると感じます。主人に話して向き合うまで勇気がいりましたが、その後夫婦と家族で前向きに過ごす時間を経て息子が自立してくれました。ここでいう私なりの解決は、子どもたちが自立してくれたということです。その場ですぐに解決が難しいことだったとしても、継続して向き合っていれば、ゆっくり考えてもいいのかもしれないと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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