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祈りと癒しのセミナリオ

Ciao!
自然療法ジャーナリストの藤田円です。

イタリア滞在中に何度かセミナリオにお散歩に行きました。

丘の上に聳え立つセミナリオ

入り口には門があり、ボタンを押して門番に門を開けてもらって敷地内に入ります。
広い敷地の中に一歩入ると違う空気が流れていました。
大きな木の並木道があり、高さと奥行きを感じる空間です。
自分が如何にちっぽけな存在かを思い知らされます。

大きな木に囲まれて私人は小さな地球の一部だと感じます

この木に囲まれた道を歩くと、世界がつながったような、良い神社に行ったときに感じるスーッとした感覚と似ていました。
木の向こうにはワイルドフラワーの原っぱが広がります。

セミナリオはカソリックの聖職者を目指す人の進学校です。
一般の人は建物の中には入れませんが、敷地内を散歩することは可能です。

原っぱを歩くと子供時代な無邪気さが戻ってくるよう 

原っぱの中を歩くのも、とても気持ちがよく、思わず裸足になって歩いてしまいました。
植物に囲まれるとなぜかしあわせな気分になるのは私だけでしょうか?

上にすらっと長く先に楕円の帆がついているのがヘラオオバコです。


12世紀のドイツの修道女ヒルデガルトの薬草学にも出てくるヘラオオバコも見つけて、ここはイタリアですが、キリスト教繋がりで、ヒルデガルトの軌跡をたどったドイツの旅を思い出しました。

ヘラオオバコは抗炎症作用があるので、虫刺されや花粉症、鼻炎、怪我などに使われます。

とても静かでピースフルで、ここは瞑想するにはもってこいの素晴らしい場所でした。

一歩一歩進むごとに、足の裏に伝わる感覚に集中し、一歩ごとに変化する風景を感じ、鼻の中に入ってくる香りや空気を、皮膚に伝わる感覚を、そして耳に入って来る音を敏感に感じ取るように感覚を研ぎ澄ますのは、仕事の合間に近くの河原へのお散歩の途中に時々やる、マインドフルネスで体験した瞑想です。
緑の香りや花の香り、鳥の声や虫の音に始まり、今まで気が付かなかったことにも気づけるようにだんだんとなってきます。
やればやるほど、周りと繋がる時間が短くできるように思います。

ここに住んでいる人は、昔からお散歩にここに来るそうです。
近くにこんなところがあるってしあわせですね。

でも、実際にセミナリオに行くことはできなくても、家でも、公園でもどこでもできる簡単な自分と繋がり、周りと繋がるとてもいいエクササイズだと思いますので、ぜひみなさんもお試しください。

イタリアにはたくさんの教会がありました。
私はクリスチャンではありませんが、とても神聖な気持ちになり、何かいらないものが流れて行くような気がして、教会に行くのも大好きです。
小さい頃に日曜学校に通っていたり、イギリス在住時代は教会の修復や改築の仕事をしていたせいもあるかもしれません。
イタリアはイギリスと違い、絵や装飾や内装に使われている大理石など豪華な雰囲気のところが多い印象です。
また、少なくなっているとはいえ、やはり教会にまつわる人々や行事が多いように思いました。

イタリアの旅で一番好きだった教会

また、忘れてはいけないのが鐘の音。
どの町でも鐘の音が聞こえてきました。
町中に響き渡る鐘は、大きな音で朝夜構わず、15分ごとに1回、2回、3回鐘がなり、そしてちょうどの時間にはメロディが流れます。
結婚式やお葬式などイベントがあると、音楽のような鐘の音が幾度も聞こえてきます。

ベットルームから見えるこの鐘の音は夜の間も聞こえます

眠れないという人も少なくないようです。
現在は時計もあることですし、回数を減らしても良いかもしれませんね。