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映画「リョーマ!」を観てきました① 所感編(ネタバレあり)

こんにちは!今日もご覧いただきまして、ありがとうございます。


さてさて、早速劇場で観てまいりました!

「リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様」

すでにDecideを2回とGloryを1回、計3回拝見しました!私は白石推しなので無条件にGlory派です(笑)テニフェスpetitもGloryのセトリの方が私は好みでしたね。これについては後述します。手塚跡部幸村白石以外を推している中立の立場の皆さんはどちらがお好きですか?

本当は普通に1記事にまとめようとしていたのですが、余裕で10,000字を超えそうだったので2記事に分けます…(笑)今回は所感編ということで、シンプルにここが良かった!ここが好き!というポイントについて書きます。次回は考察編…だなんてそんな大げさではありませんが、「これってこういうことじゃない?」という私の予想も含めた内容になると思います。

この映画はあえてテニプリであることを前面に出さずに、「1人のテニス少年の成長物語として観てほしい」という許斐先生の想いから「リョーマ!」というシンプルなタイトルがつけられています。確かに、20年以上の歴史があってテニプリ全42巻+新テニ34巻(以下続刊)と長くなればなるほど、途中参戦が難しいように感じてしまいます。が、この映画だと事前知識があまりなくても観られる映画になっています! 歌やダンスを取り入れたのも、「またテニプリが何か面白いことやってんぞ」と興味を持ってもらいやすいから、というのもあるのではないでしょうか。ちなみに劇中歌は全て…ハイそうです全ての曲を原作の許斐剛先生が作詞作曲しています!!だって許斐先生はただの漫画家じゃないから!!ハッピーメディアクリエイター時々漫画家でいらっしゃるので!!ハッピーなメディアなら何でも作ってしまうお方です(笑)

それでは以下、本編のネタバレ含む内容ですので、まだ観ていない方はご注意ください!!




「考えるな、感じろ」

初日に跡部役の諏訪部さんがあげていた宣伝ツイートにこの言葉が添えてありました。「それ言っていいの!?」と大爆笑したのですが…だって要は「意味わからない」ってことなのかなと思って…(笑)(※諏訪部さんはちゃんと理解していらっしゃると思います)

私は初日は観に行くことが出来なかったので、先に観た人たちの感想を読んで期待を膨らませていたのですが、けっこう「意味がわからない」という言葉は何度か目にしたんですよね。まあ「少年たち」を観た私からすればあれ以上に意味不明な映画はこの世にないと思っていたので特に気にしていなかったのですが(笑)

どんな意味不明なストーリーなんだ…と期待半分、不安半分で劇場に行ったのですが、観終わった後に「全然意味わからなくないじゃん!!」と素直に感じました。

事前の予告や公式サイトのストーリーを読んでいてピンと来なかったのは「なぜ桜乃が誘拐されたのか」というところだったのですが、そこさえ分かるとスルスルっと理解できる。要は桜乃が南次郎の娘だと勘違いされて人質に取られて、敵方は南次郎に「子どもを助けたかったら全米オープンで負けろ」と八百長を持ちかけるつもりだった、という話。それが「引退に追い込まれた」という言い方をしていたリョーマの台詞とも繋がります。なるほどなるほど。

タイムスリップすることに関しては「映画だしな…」とあまり気にならなかったですね。ドラえもんの映画だってしょっちゅうタイムスリップしているけど、どれも名作だし(笑)私が許斐先生のインタビューもいろいろ読んでいたからかもしれないけれど、そういう「現実ではあり得ない展開」は本編ではなくて映画だからできることだという認識。本編はであくまで普通に(?)テニスの試合しかしていないんですよね。これはこれ、それはそれ、と割り切って受け入れられるものなので、最初に予告でタイムスリップものだと知った時こそビックリしましたけれど、観ていて意味不明な点はありませんでした。

ざっくりとした展開としては、誘拐された桜乃のことは前半でサクッと救出し、南次郎の全米オープン決勝の日までリョーマと桜乃はエメラルドやウルフたちマフィアに捕まらないよう逃げ回ります。途中、南次郎に無事を伝える電話をしたはずが、なぜか手塚や跡部といった現代にいるはずのキャラたちに電話が繋がり、「逃げ回るな(意訳)」というアドバイスを受けたことで自ら敵陣に乗り込んで勝負を挑んでいく。最終的には八百長を阻止して、南次郎は無事に全米オープン優勝! リョーマに借りができたと言う南次郎に「じゃあ俺と試合してよ!」と…その最後の試合中に再度2つのテニスボールがぶつかり、現代に戻ります。

なぜ南次郎を勝たせたくなかったのかもう少し詳しく…と最初は思いましたが、きっと深い意味はなく、ただ「日本人だから」というだけの理不尽な理由だというのも物語的には良いのかも、と考えるようになりました。

リョーマってなんだかんだ言いつつも親父を1番尊敬していて大好きなんですね。そういうところが意外でかわいいなぁと思いました。タイムスリップして「どうやったら現代に帰れる?」とか考えるより先に「現役バリバリの親父の試合が観られる!」ってウキウキするという…(笑)後述しますがそれによって桜乃をいろいろ巻き込んでしまったことはちゃんと反省しているし、生意気キャラではあるけれど本当は素直で優しい良い子なんだろうな。実際にはちびリョーマが現役の南次郎の試合を観ている訳ですが、覚えていないということは物心つく前ということなんでしょうね。あのちびリョーマは2〜3歳くらいの設定なのかな?


DecideとGlory

この映画1番の特徴ともいえる2パターン上映。Decide版には手塚と幸村、そして青学メンバー。Glory版には跡部と白石、そして金ちゃんが登場します。

先述の通り、南次郎に電話したつもりがなぜか時空を超えて電話が繋がるのですが…皆さんタイムスリップと八百長についての理解が早い、そしてとても親切に対応してくれる(笑)

手塚が本当に優しくてビックリしました。いや別に元々冷酷な人間ではないんだけど、この前4th不動峰のガチガチ堅物な頃の手塚を見てしまったせいか、リョーマのことを本当に心配してくれて「何があったんだ、俺に話してみろ」と(歌いながら)受け止めてくれている姿がとても魅力的に映りました。え〜ちぜん、俺は時を超えてお前を〜助けてやることは〜できな〜〜〜い♬

そして氷立に引き続きガバガバな幸村くんの個人情報…(笑)でもつい数日前に負けたばかりの相手から電話がかかってきて「嬉しいよ」と言える心の広さは素敵ですね。そして家がデカい(笑)ご趣味のガーデニングも家庭菜園のようなレベルで想像していたら、もっと本格的なイングリッシュガーデンでしたね。カラフルなダリアが咲き誇っていて綺麗!

1番笑ったのは跡部に電話が繋がった時にリョーマから出た「ゲェェッ!!跡部さんっすか!?」という本音のリアクション(笑)ゲェっていう対象なんだ…(笑)とはいえ、手塚より跡部の方がアドバイスが分かりやすいとの評判ですね。手塚は予告映像にもあった「1番苦しい時、お前ならリターンはどこに打つ?」という問いかけで若干の意訳が必要ですが、跡部は「逃げ回って掴んだ栄光なんて俺様にとっては無価値」とキッパリ言ってくれます。手塚と跡部それぞれの指導方針の違いなのでしょうが、「らしい」感じでどちらも好きです。

個人的には、リョーマと白石の関係って1番描くのが難しいなと思っています。試合は観ているのでお互いの実力は認め合っていると思いますが、手塚ほど関わりはないし、跡部や幸村のように直接対戦もしていません。多分白石からすれば「金ちゃんの友達のコシマエ」「不二クンのとこの後輩」といった第三者を挟んで向き合う関係でしょう。だからなのか電話が最初につながったとき、リョーマも幸村くんには「その声は、幸村さん!?」って言うけど、白石の時は「その声は、四天宝寺の白石さん!?」って言うんですよね(違ったらごめん)。ただの「白石さん」ではなく、あくまで「四天宝寺の部長の白石さん」という認識なのかなと感じました。そんな他校の後輩相手でも「ええなぁ」と話を聞いてくれる白石がいいお兄さんですね…親しくなくても思わず頼りたくなる優しさ。このシーンで電話を受けている白石の横をダダダダッと倍速で走っている金ちゃんがめちゃくちゃ可愛いです(笑)


シアター☆テニフェスpetit!

そして、DecideとGloryのもう一つの違いは、最後のおまけ映像であるテニフェスのセトリです。Decideは主要キャラや部長ズのソロがメイン、Gloryは学校曲やユニット曲メイン。Love Festivalだけは事前に映像が公開されていたのでわりと冷静に見られたと思いますが、このテニフェスで涙がボロボロになって上映後にマスクがぐっしょぐしょになりました(笑)

全部良かったけれど、1番好きなのは「恋の激ダサ絶頂!」ですかね。by断ち切り隊大好きなので…キャラも中の人も好きな人しかいないユニなので…。特にいいなと思った演出がわりとそれぞれの挫折シーンを入れてるところ。白石の聖書テニスの崩壊とか、宍戸さんの土下座とか。うんうん…みんな挫折を乗り越えて強くなったんだよね…と思ってジーンときました。

冒頭でGloryのセトリの方が好きかも…と書いたのは、私は本当に「チーム」が好きなんだな、と感じたから。もちろん個々のキャラクターの魅力は一人一人たくさんあるんだけど、推し校に限らず「個」が集まった時のオーラとパワーが好きです。Gloryの方がチーム曲メインだったので、それぞれのカラーが出ていて良かったです。でも、Decide版のリョーマのソロ「FIGHT TO THE END」の演出も、序盤は1人で戦うリョーマの絵がたくさん使われていたんだけど、青学に入ってから少しずつ「孤高の存在」から「チームの一員」になっていくような演出がされていて感動しました。手塚がリョーマに言った「青学の柱になれ」という名台詞が何度も使われていましたが、これも「チームのために戦え、チームのために強くなれ」という意味を含んでいますよね。テニプリがあえて個人戦ではなく団体戦を描いてくれる漫画でよかった。この作品が人気になったのもそういうところがあるんじゃないでしょうか。

実は正直、「死ぬほど何回も聞いたキャラソンに、死ぬほど読んだ原作絵のPVみたいなのがつくだけだよね?」とそれほど期待はしていなかったのですが、何回も読んだ原作でも、曲の歌詞を重ねるとまた新たな魅力が見えてきたりする。それによってさらにキャラクターへの愛情が増す。最高のサプライズでした、さすがです…ありがとうございます…でも早く本物のテニフェスに行ってペンライトを突き上げたいです…! 許斐先生、テニフェスが…したいです………


ムズキュンなリョーマと桜乃

もう…早く結婚しろ!!!と叫びたくなるようなムズムズきゅんきゅんする関係でした(笑)アラサーのおばさんからしたら、中1の2人の恋愛未満のあの感じが甘酸っぱすぎて糖尿病と虫歯を併発しそうですよ……(笑)

無印のリョーマって本当に桜乃に冷たいというか、シンプルに恋愛には興味ないんだろうなというようなリアクションが多かったですよね。おにぎりをもらっても「おにぎりをまずく作る方が難しいんじゃないの」とか言っちゃう。その割に、新テニでは合宿退去になった憂さ晴らしに桜乃を連れ回したり、プランス王子の猛アプローチから遠ざけたり、急に進展した感じがあったので何があったの?と思っていたのですが…そうかぁ〜こんなことがあったのかぁ〜(全力のアルカイックスマイル)

実は20年前のアニメのTVシリーズを観ていた時ってあまり桜乃を好きではなかったんですよね。というと同世代の友人には結構同意してもらえることが多いのですが、実際「ふぇぇぇ〜ん、リョーマくんの意地悪ぅ…」みたいな子だったじゃないですか(笑)子ども向けのTV用にかなり誇張されていたんだろうなとは思いますが、それにしてもなぜあんなに一部の男からは好かれるけれど女からはめっちゃ嫌われる女の典型みたいな描き方だったのか…と甚だ疑問ではあります。そういうこともあったせいか、今回改めて監督や許斐先生がそんな20年前の桜乃像を叩き壊してゼロから作り直してくださった感じ。インタビューでも「桜乃は強い女の子」「ただ守られるだけの弱いヒロインじゃない」といったことをおっしゃっていて、本当にその通り「ふぇぇ〜ん…」系女子ではなくなっていました(笑)とはいえ腕っぷしが強いとかテニスが上手い訳ではないからリョーマに守ってもらいつつ、一方で優しさと勇気を持ち合わせてリョーマを支えている、ちょうど良いヒロイン像になっていました。

皆さんお気に入りシーンに挙げていらっしゃった、2人が教会で「piece of mind」を歌うシーン。かなりディズニーっぽいというか、ラプンツェルのランタンのシーンみたいですよね! 桜乃のポニーテールを見た瞬間のリョーマのなんとも言えない表情がめちゃくちゃ初々しくて可愛い…これが桜乃を初めて女の子として意識しちゃった瞬間でしょうか。歌い出しの「本当にノロマだよね」→「ごめんね私足手まといだよね」→「嘘だよ、全部俺のせい」の流れは意外過ぎてびっくりしました。そんな素直になれるんだ…リョーマ…

そして、サビの桜乃パートの歌詞に「最後にはきっと良いことが必ず待ってるから」という歌詞があるのですが、これも新テニのおみくじ渡すシーンで桜乃が言ったセリフ(13巻参照)のオマージュですよね…!? 最後には良いことあるから、というのが桜乃なりの励ましの定番セリフなのでしょうか。それ大人になって結婚してからも同じセリフ言っててほしい…(笑)

ただ今作では手も繋ぎそうで繋がないし、別にお互いのことを好きだと言う訳でもない。誰がどう見てもラブだけど、あくまでもラブではないと突き通す。ぜ、絶妙〜…! 超絶妙なラインで描いてくださっています。かっこいい男の子がたくさん出てくる漫画のラブ要素はデリケートですし、その辺りを配慮してくださったんですね。


以上がざっくりとした、客観的な(?)感想でございます! でも本当にこの映画を観て言いたいことは多分次回になるので、お暇な方はお付き合いいただければ幸いです。

ああ、そういえば柳生の話をしなかった…最初に観たのがDecide版だったので例のソロパート以外にそれほど柳生を感じなかったのですが、Glory版でテニフェスの「LASER BEAM」を観た後だと「めっちゃ柳生だぁ!!」になりましたね(笑)柳生は別にリョーマとは大して関わりないのに…これも全て英佑さんが歌うまオペラおじさんだから………(※褒めてます)英佑さんに対する許斐先生のリプの「ヒロシ!柳生テニスの王子様 <Gently>」も死ぬほど笑いました😂Gently版も公開待っています(笑)

他にも思い出すことがあれば次回追加してまとめます。ここまで長文にお付き合いいただきありがとうございました!「リョーマ!新生劇場版テニスの王子様」は絶賛上映中です!!あと2週間は確実に上映されているので皆さんぜひ観に行ってください!!!(笑)また次回のnoteでお会いしましょう〜!


後編はこちら

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