星を掬う
2022年、第10位。
すみません、涙が止まらないんですけど。大号泣しすぎて息ができません。
やばい、怒涛のラストスパートが苦しすぎて辛い、もちろんいい意味で。
町田そのこ先生は天才なのか?いやもう天才という言葉では言い表せないな。
「母という呪縛 娘という牢獄」っていうノンフィクションが頭をよぎりながら、それはそれはとても美しい話だった。
「私の人生は、最後まで私が支配するの」という言葉に考えさせられる。それは認知症を患って愛している娘たちに迷惑をかけたくないという意味だけど、それ以上の意味がある。
過去の傷を抉ってゴシゴシ洗って、毒を出して直すような描写初めてですごく新鮮だったな。こういう時自分だったらと考える。何かのせいにして、それを引きずって「しょうがない」「仕方がない」「私は悪くない」と自己防衛する。うん、でも、もう、やめたいよね。だってそうなってるんじゃなくてそう思おうとしてるだけなんだもん。だから、千鶴を無理矢理外に送り出した時、私も同じように外に送り出されたような気がした。
「星を掬う」タイトルにピンと来なかったけど読み終わって納得、星を掬う。
今、このタイミングでこの本を選んでよかった。
おわり
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