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サクッと! 化学実験

はじめに

こんにちは、dZERO新人のHKです。今回は、大人も童心にかえって楽しめる『サクッと! 化学実験』を紹介させていただきます。

大人も子どもも、身近に手近に化学実験を楽しもう!

概要

「サクッと!」の題名通り、科学を手荒に扱うのでも細かく追及するのでもなく、家庭でも楽しめる化学実験が25通り紹介されています。それぞれの実験には、詳しい解説があり、化学に納得しながら実験を楽しめます。また、この作品はVideo on the Bookであり、PC、スマホで見られる実験動画が付録としてついています。

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著者紹介

著者は高校化学教諭であった山田暢司氏。山田氏は身近な素材を有効に生かす教材の開発を実践し、個人的に主宰されている人気WEBサイト「らくらく理科教室」でも、多数の実験の情報提供を行われています。現在、山田氏は公立大学法人都留文科大学に移られています。

この作品のポイントと名言

本書のタイトル『サクッと! 化学実験』は、「サクッと」の表現のとおり、ウケをねらってザックリとサイエンスを手荒に扱うのでもなく、かといって神経質なほどにコマゴマとくどい手順書でもない「サクッと感」のある内容を意識したものです。(はじめに、p1)

まずは、化学実験をより楽しむための基本用語を押さえましょう。大人の読者の方にとっては、中学や高校での理科の授業で出て来た言葉ばかりだと思いますが、忘れた方も多いかもしれませんので、ここで復習です。(サクッと! 用語復習、p9)

強い磁界の中に電気が流れると力が生まれます。強力なネオジム磁石と乾電池、同線を用いて、単極モーターと呼ばれる、くるくる回る楽しいおもちゃを作ります。(わっ、輪がまわる!、p15)

この実験は、学校教材で「アンモニアの赤い噴水」として知られています。フラスコ内の噴水は、アンモニアが水に溶解することで気体の体積が減少し、水が吸い上げられたものです。(アンモニアなあんだもん、p29)

カタクリ粉溶液のこれらの興味ある振る舞いは、ダイラタンシーという現象で、通常時は液体なのに急激な力を加えると固体のように振る舞うというものです。(大胆なダイラタンシー、p51)

ドライアイスの上に立てた硬貨が音を立てながら動きだします。これは昇華による現象で、よく見ると、硬貨に触れている部分で激しく気体が発生し、その振動によってダンスのようなユニークな動きが見られます。(ダンスしま昇華?、p55)

厚めに切ったタクアンに電極を差し込み、そこに電流を流すと、電球のように光り輝き始めます。ブーンという音に加え、すごい煙とにおいも出ますが、迫力があります。(何をタクアンでいるの?、p65)

松かさやレモンなどを酸素を遮断して熱すると、燃焼せずに水分が離脱し、スカスカの炭のみが残ります。しかし、できた炭は緻密な構造を持っているため、色素やにおいを吸着する作用があり、飾り物としてもおしゃれな感じがします。(スカスカで炭ませんね、p89)

銅線を熱してプラスティックに押しつけたものを燃やすと、種類によっては、緑色の光が見えることがあります。そのプラスティックに塩素が含まれているかどうか判断する材料となる実験です。(銅して緑色なの?、p105)

教材用のダイヤモンドを燃やしてみるという、とてももったいないと思える実験です。しかし、熱せられて赤々となったダイヤモンドが、まばゆい光を放ち燃え尽きる瞬間を目にすることは、きわめて価値があるようにも思えます。(ダイヤ、もったいなイヤ、p111)

生クリームをかき混ぜるとふわふわになるのはご存じのとおり、さらにひたすら混ぜ続けていくと泡は消え、淡黄色の固形物が得られ、これがまた絶妙な舌触り。クラッカーなどにぬって食べればさらにベターなお味です。(ベターなバター、p121)

寒天を溶かし、型となる野菜を入れておくと、寒天が固まることでその野菜の型がとれます。そこにろうそくを溶かし込んで固めると、おしゃれなオリジナル野菜型キャンドルのできあがり。(寒天でかんたん型取り、p145)

ミカンの皮をつぶすと汁が出てきますね。この汁を風船に向けて飛ばすと、数秒後に「パンパンパーン!」と破裂していきます。(リモネンだもんね!、p171)

オランダの涙と呼ばれるガラスを作ります。これがハンマーでたたいても割れないほど硬い強化ガラスとなるのです。でも、ある急所を折るだけで、破裂し粉々になってしまう、なんとも不思議なガラスです。(「オランダの涙」なんだ、p179)

厚紙とアルミホイルで大気圏に見立てたミニ疑似空間をつくり、ガスライターの圧電素子で放電させます。小さな規模の人工落雷ですが、それなりの迫力と神秘性が楽しめます。(らくらく落雷、p187)

過酸化水素水に、すりおろしたジャガイモを加えると気体が勢いよく発生してきます。その気体を集めると、線香の火が大きくなって炎となることから、酵素の働きにより酸素が発生してきたことがわかります。(酵素パワーだわー、p203)


dZERO新人HKのひとこと

 大人は童心にかえって、子どもは夏休みの自由研究として楽しめる化学の実験集です。バターやカルメを作ったり、果物で炭を作ったりと楽しめる化学実験が満載です! 付録の化学実験動画も、ユニークで面白く、必見です。家庭でできる実験もたくさんあって、私も童心にかえって実験をしてみたくなりました。さすがにダイヤはもったいなくて燃やせませんけれど。カルメは、美味しそうなので作ってみたいですね。たくさん失敗作ができて、ベッコウアメになってしまうかもしれませんが。
 ぜひ、「これは危険!」と書かれたポイントを守りながら実験を楽しまれてください! 実験の詳細な解説を読めば、化学への知見も深まります。


おまけ


『サクッと! 化学実験』付属動画 サクッ!と楽しめる実験動画が8本収録されています。動画だけの購入もできます。

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