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【映画レビュー】青春18×2 君へと続く道
すごくよかった。
「君の膵臓をたべたい」を観終わったときに似た感覚。そういえば、あの作品の主題歌もミスチルだったな。
あらすじを言葉にしてしまえばありきたりなものになってしまうのかもしれない。また、昨今の映画でよく見かけるようなサプライズ的なもの(伏線と回収)を楽しみにしているのであれば、もしかしたら期待外れとさえ言われてしまうかもしれない。しかし、そういうことではない、何か大切なものを観させてもらった気がする。
タイムパフォーマンスみたいなことが最近強く求められるようになっている中で、自分も2時間の映画を長く感じるようなことが多くなってきてしまっていたのが、今回は映画の長さを全く感じなかった。久しぶりだった。本当にとてもいいものを観た。
鑑賞前は映画館で予告映像を観たくらいで、タイトルどおり、台湾を舞台にした青春ラブストーリーなんだろうなと思っていた。台湾には一度行ったことがあった。台北のみではあったが、都会的なビル、懐かしいような感じがする街並み、異国情緒を感じる場所など、さまざま景色を感じることができた。ご飯もとても美味しく、胃袋が2倍欲しいくらい。また絶対に訪れたい国だった。そんなこともあって、懐かしい台湾の景色を思い出すくらいの感覚で映画館に足を運んだ。
映画は、台湾の高校生ジミーと、台湾に旅行に来た日本人アミとの青春ラブストーリーでもあったが、舞台は台湾だけでなく、日本の素敵な景色を堪能できるロードムービーでもあり、大切なものを取り戻す再生物語でもあった。
主演のジミーを演じた許光漢(シュー・グァンハン)さんについてはこの映画で初めて知った。事前情報をあんまり入れていなかったのはよかった気がする。どうしても知っている日本の俳優さんだと年齢が分かってしまっていたりするので、年齢に見合わない役とかだと違和感が先に来てしまうこともある。今回は実年齢を意識することなく、高校生のジミーとしても大人の男性のジミーとしてもちゃんと見ることができた。ドラマ「中学聖日記」で中学生の黒岩晶を演じた岡田健史(水上恒司)を観たときのような感覚。高校生のジミーはとても無邪気で愛らしかったし、大人のジミーはちゃんと人生を積み重ねてきた悲しみや辛さを背負っていた。許光漢さんの別の作品も見てみたい、そう思った。
若い世代から青春を過ごしてきた大人の世代まで、幅広い世代でいろんな受け止め方ができる映画だと思う。観終わった後には少し前向きになれている自分と出会えるのではないだろうか。
そしてまた、自分自身の旅に出よう。
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