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怖さの先に本当にやりたかったことがある

全てが新しくて、チャレンジングなことが多かったけど
進む先を疑い本当に怖かった国がある。
それはブラジルだ。

なぜかと言うと、その前のスペイン暮らしでは今までにないくらいお金が回せなかった。
一瞬バイトしたりはしたけど、どうしても合わなくてやめてしまったり、
あちら側からビザ関係のことでクビにされたりした。

バルセロナは物価が高い。
一般論でバルセロナで一人暮らしをしようとなると、お金を回すことへの結構なコミットが必要になっていた。
だから、大体一軒家やマンションをシェアしている人が大半だ。

なぜスペインではお金が回せなかったのか?
いろいろ理由はあるけど、いろんな欲求を押さえ込んでいたのと
当時付き合っていたスペイン人の彼氏がいたことが関わっていた。

今まで、片指で数えられるくらいの資金で国に入ったり出たりしていた私だったが、案外平常心だった。若かっただろうか、全てがなんとかなる気がしていた。
そして無意識にも英語が喋れることが武器になっていたのかもしれない。

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スペインの公用語はその国の名の通りスペイン語
ラテンのダンスをかじっていたので触れることは多かったが、もちろん話しかけられても全く分からない。
数字の数え方すら知らない。
Hola!の挨拶の仕方だって知らない。全く馴染みのない言語であった。

当初は北海道からスペイン行きを決めていた。
少しでも資金をと思っていたつもりだったのだが、出発直前に遊びすぎて、結局4万円で旅立つことになった。
もちろんドキドキはしたのだが、いつも通りなんとかなるだろう精神で突っ走った訳だ。
だって、なんだかんだでいつもどうにかなっていたし、まぁなんとかなろうだろう。

確かになんとかなった。
だけど、昔のようにはなぜ行かなかった。
私の精神は乱れ始めた。
言葉が分からないことが、こんなに辛いことだったか?
だったら勉強しろ、お金持っていけ、という話になるのだが、
自分が本当にしたいことではないと、精神が簡単にバランスを崩す。
どうしても情熱を持ってやれることではないと、すぐに鬱っぽくなるし、とにかく疲労感が半端なくて、続けられない。

マッサージのお客さんも掴めないし…
もう仕方ない、バイトするしかない。
と言うことでラーメン屋さんで働くことになった。
調理場だったので、特にお客さんと会話しなくていい。スタッフは英語のできる人達だったので、困ることはなかったのだが、、、
仕事が全く楽しくない…

ああ、これも全部自分の責任だ。
自分が何を望んでどうしたいのか、分からなかった。
望むもの、それはダンスがしたい。その欲求だけは常に満たせていた。

が、お金、言葉がキツかった。
そして着いてすぐに付き合い始めた彼との関係がギクシャクするようになった。

振り返れば後悔はいっぱいある。
ああ、せっかくできた彼となぜスペイン語で話さなかったのか。
いや、それ以上にいろいろ言いたいことがあって英語じゃないと無理だった。

バルセロナの街が合うか合わないかで言ったら、ダンスを思い切り楽しむという面では完璧だったが、
かなり資本主義的な街だったので、「稼がないといけない」価値観が色濃かった。だから他の街へ行けばよかった。
だけど怖かった。言葉が通じないだろうし、仕事もここと同じような感じだったらどうしよう。。。
私らしく全くなかった。
食べているものとかの影響もあったのかもしれない。
セラピーやスピリチュアルな世界だと、食べているものは自分の思考にも影響するのではないかと考えているからだ。


私は自分がどうしたいのか、どこに向かいたいのか見失ってしまった。
ダンスチームに入っていて、それもコミットが必要だったので、
そこを手放すことも怖かった。

バルセロナは楽しかったけど、苦しいことが多かった。

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