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「具体と抽象」のまとめと感想

ここ最近で一番よかった本。
備忘録のための自分なりの理解のまとめと感想。

そもそも「抽象」、「具体」とは?

抽象:実体ではなくイメージ。象徴的。特徴の選別。解釈の自由度が高い。

具体:実体そのもの。個別に名前があるもの。解釈の自由度が低い。

 note1のコピー

図で例えるならこんな感じ。

頭の中で武器を想像してと言われた場合、銃でも剣でもどんな武器をイメージするかは人それぞれ分かれるのが抽象。

抽象化とは一言で表現すると、「枝葉を切り捨てて幹を見ること」

抽象化できると、複数のものを共通の特徴を抽出してグルーピング(上記図式だと武器というまとめ方)や法則化(戦うために作られた道具を武器と判断する)、図解や例え話を扱う事ができる人間の知能の賜物。



銃を想像してと言われた場合、そのまま銃をイメージするのが具体。

具体化とは、「枝葉まで揃った木を、木として認識すること」

そもそもの事実、実体に基づいているので具体的でわかりやすく、認識のズレが少なく、相違が起こりにくい。

抽象と具体、どちらが優れているかではなく、あくまで相対的な関係。


抽象派か具体派か

ここで人間も特性として抽象派か具体派かに分かれる。

めちゃざっくり言うと「宇宙人と戦って勝てる武器を作って」とオーダーした場合、抽象派の人間は「宇宙人に勝てる武器という条件を満たせばあとは好きにしていい」となり、具体派の人間は「そもそも武器ってどんなの作ればいいの?」という思考になる。


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そこだけ見ると自分はかなり抽象派という事になる。

実際に人に指示を出す時もとても抽象的だということに気づいた。

 note2アートボード 1

抽象派の指示って大体こんな感じがする。

個人的には「宇宙人と戦える武器」という条件さえ満たせば、あとは好きにしていいというオーダーだが、具体派の人からすればそんな事言われても困るってなるわけで、あの人の指示は分かりづらいって言われる所以になる。


手段(具体)と目的(抽象)は相対的

 note2アートボード 2


例えばオーダーする側の「戦える武器」の要望がコロコロ変わると、それを具体化する側からすれば「前と言ってる事が違う」と思う。


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またより良いモノを作るのに抽象のレベルが合ってないと議論は成立しない。具体的(表層的事象)な改善と、抽象的な改善(目に見えない事象)とでは話は噛み合わない事が多い。


本質的な改善に繋げるには具体的な改善点を抽出してより抽象化させてから具体化させる必要がある。

 note2アートボード 3

実際は状況の変化によって対応を変えただけで、「宇宙人に勝つ」という本質そのものは変わっていない可能性もある。

オーダーする側と具体化する側で「何の為の武器でどうあればいいのか」の抽象度と認識のレベルを合わせ、方向性を統一する必要がある。

自分にはここが一番足りなかった。


抽象化した理想から現実に具体化する

 note2アートボード 1_3

例えば抽象度が高い「世界を救いたい」とする目標を達成するには具体的な目標が必要になる。

志が高い目標を達成するためには抽象レベルの目標「世界を救う」と具体レベルの目標「毎日トレーニングする」を階層化させて、「世界を救うために今はとりあえず毎日トレーニングする」という繋げた目標が必要になる。


抽象度のレベルを上げて視野を広げる

 note2アートボード 1

抽象度が高いほど視野が広がり世界の見え方が変わってくる。
これは経験やモノを知っている人ほど話が面白い理論に近い気がする。

たくさんの経験を抽象化し異なる事象の共通点を抜き出しグルーピングや法則化できるほど視野は広がる。

あるあるネタなんかで盛り上がるのはお互いの抽象レベルが高いから為せる技な気もする。


高尚な理は卑近の所にあり

抽象化とは物事を俯瞰で見て客観視するという事に近い。
かと言って人間は主観の生き物である。
絵空事だけ言って理想だけでは生きづらい世の中。
かと言って現実的なものだけを見ても面白味はない。

つまりは「抽象」と「具体」を同等に扱って考えなければいけない。
経験や知識を蓄えてそれを具体的に実行する事が幸福に生きていくために必要な事だと思う。

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