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旅の中で夢を見る

GW中に読んだ本のうちの2冊。
せっかくの長期休みも外に出られないのでせめて頭の中で旅行を。

どちらも普通の観光では行かないところばかり行くいわゆるクレイジージャーニーな人たち。

元々旅行好きでマニアックなスポットに行くのは好きだったが、クレイジージャー二からは多大な影響を受け、余計に変なところばかり行く様になった。

一人旅は容易い

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単純な好奇心がきっかけとなって取材に出る。これまでもよくある流れだったが、2015~16年ぐらいは、『クレイジージャーニー』のカメラが同行する取材が多くなった。ストレスとまでは言わないが、誰かが同行するというのは本来の私のスタイルではない。

丸山ゴンザレス. 世界の混沌を歩く ダークツーリスト 

旅にはそれぞれスタイルがある。
目的や性格によって持ち物や服装も変わる。
空港で行き交う人を眺めているだけでそれなりに楽しい。
色とりどりのスーツケースやバックパッカー等はどこへ行き、どこへ帰るのだろうかと想像を巡らせる。

旅行は基本的には身軽な一人旅が多い。

スーツケースは持っていくが、できるだけ必要最小限の荷物
・パスポート
・カメラ
・本数冊と地球の歩き方
・着替え
・金
のみ入れて出発し、現地の面白そうな物や服を買って可能な限りスーツケースに詰め込んで帰国する仕入れ兼撮影の旅スタイルが多い。



一人旅が多いのは変なところばかり行くのに観光地で旅行を楽しみたい友人を付き合わせるのは忍びないのもあるが、一人だと全部自分の責任で済むから楽というのが大きい。

安いからという理由だけで独房の様な宿を取るのも、治安の悪いところに行って脅されるのも、タクシーでぼったくられたり、知らない場所に連れて行かれるのも自分の起こした行動であり他責ではない。

他責できないということは怒らない、期待しない、頼らないということ。
なので内心はビビりながらも終始冷静で居られる。

元々小心者の方なので海外一人旅は基本的に終始ビビっている。

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異国の地の空港から宿までちゃんと辿り着けるのか、荷物を盗まれて無一文になったらどうしようとか、現地の言葉全然知らないけどどうやって意思疎通を図ろうとか、そもそもちゃんと帰国できるのかとか心配し出したらキリがない。

でも何が起ころうと自分でなんとかするしかない。

好奇心と焦燥感の狭間に揺れるのが好きで旅行をしているんじゃないかとすら思う。

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旅のメソッド

そして模範的な旅人のごとく、午後も早いうちから荷物を置いてしばらく町を散策した後、早速、それっぽい屋台に入って名物だという太肉麵麵を食べた。味はどう考えても日本のラーメンの方が美味かったが、きっと日本に帰ってこう言うだろうことを予想した。「台湾の食事はやっぱり屋台に限るよね」。それは巷に溢れる「旅のベテラン」と呼ばれる連中がかかさずに行う旅のメソッドであり、それを言えたならば、後は何があろうと、訳知り顔でその国を語れるだろう。さらに活気ある屋台の写真やら店主の笑顔、そこらへんの子供の顔でもおさえておけば、誰から見ても「ガイドブックに載ってない、イイ旅をした人」とか見られるはずである。一人旅は容易い。

佐藤 健寿. 奇界紀行


現地の屋台で名物を食べた話、子供の笑顔の写真、現地での触れ合い。
これだけあればでイイ旅の話が出来上がるのは確かであろう。

それを基準に考えた場合、僕はイイ旅をしていないということになるが、確かに人に自慢できる様な旅はしていない気がする。

僕の旅行の話は大体以下の様なものばかり。
・香港のカオス重慶大厦の安宿とインド人のぼったくりカレーの話
・タイのカオサンロードで身分証偽造屋を探した話
・カンボジアの水上村で見た発泡スチロール箱船の話
・台湾で檳榔を食った話

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しかも撮る写真は街の浮浪者や、旅先で感じたちょっとした違和感の様な物ばかり。

観光地にばかり行くわけでもなく、現地の暮らしを楽しむわけでもなく、目的もなくただ好奇心に従って行動しているので、話のネタにはなるが、人に行ってみたいと思わせるものではない。

もっと現地の子供と触れ合った話とか、第二の故郷として現地に着いた瞬間に帰ってきたって感じがする〜みたいなハートフルな話でも出来たらと思う時もあるが、僕はただカメラを持ってうろつく部外者でしかない。

そこには明確な距離が存在する。
もしくは自ら距離を開けているのもしれない。

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ガンジス川はインド人であり、人ごみであり、インドの町そのものである。不潔きわまりないガンジス川への沐浴を通じて、彼らは穢れた自らのカルマを洗い流す。私も沐浴を勧められたが、川へ入ることはやめた。別に嫌だったのではなく、むしろそこに身を浸すことは図々しいことのように思えたからかもしれない。旅人は結局、旅人なのである。

佐藤 健寿. 奇界紀行


それでもやっぱり旅には出たい

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またコロナが落ち着いたらふらっと旅に出たい。


行きたい国や好奇心に駆られる場所はまだまだある。
多分また一人旅で内心ビビりながら何でこんな事しているんだろうと思いながらもちょっとした冒険として楽しむ筈だ。

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またそのうち書き溜めていた旅行記も再編集して記憶が完全に無くなる前に書いてみたい。

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