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P/L中心で経営している会社がDXするのは難しい

P/L(損益計算書)を中心に経営されている会社は少なくないのではないでしょうか。

確かにP/Lは分かりやすく、そして手っ取り早く成果を可視化してくれますが、こればかりに頼りすぎてしまったがために

失われた30年

が起こってしまっているといっても過言ではありません。

会社がDXを成功させるためには、
優秀な経験者を確保するだけではダメ。
立派なビジネスプランができていてもダメ。
P/Lをベースにした経営から、「ファイナンス」をベースにした経営に変えていくこと。つまり企業体質のトランスフォーメーションが必須となります。

失われた30年とは

ご存知の方も多いかと思いますが、日本における ”失われた30年" とは何か?についておさらいしましょう。

バブル経済崩壊後の1990年初頭からの「失われた20年」を経て、高度経済成長期や安定成長期の頃のような経済成長率・景気拡大が起こらない場合、「失われた30年」になってしまう可能性もあるという声もあり、2016年の時点で死出にそうなってしまったと述べている者もいる。

日本経済団体連合会のシンクタンクは、 "この状況が続いた場合、日本は2050年代頃に、先進国でなくなる" とする予測結果をまとめた。
最も楽観的なシナリオでも、2030年代頃から日本経済が恒常的にマイナス成長になる可能性があるという

wikiより抜粋

要は30年もの間、日本の経済成長が停滞していて、このままいくともっとマイナスに陥っていくよ。ということです。

P/L経営の落とし穴

P/Lは重要です。でもP/Lに頼りすぎていると、これからの時代はリスクがあるということを理解しなければなりません。

・過去の結果しか反映できず、未来は読めない
・未来投資を下げれば、成績が良くなってしまう(ように見える)
・資本コストや時間価値が考慮されていない
・よって、目先の業績改善にしか目が向かない
・つまり大きくチャレンジできず、イノベーションが起きにくい

ひと昔前であれば、営業利益で優秀な成績を出し続け、銀行や第三者評価機関から高い評価をもらい、安定的に借り入れして、安定的にコツコツ改善を続けていれば事業が存続できていたかもしれませんが、もうそのやり方では本質的なDXは進められず、「失われた30年」と同じことを延長しているだけです。

DXを成功させるためのファイナンス思考 P/L中心の経営からアップデート

そもそも本質的なDXを進めるのであれば、短期的に成果を出そうという発想が間違っています。

日本では赤字 = ネガティブな印象ですが、大きく成長しているグローバル企業はどうでしょうか?

ここでは細かく記載しませんが、もし興味がある方はこちらの本を読んでみてください。

ファイナンス思考

私自身も企業内でDXを推進していましたが、数ある障壁の中でも、この「P/L経営」がかなり大きな障壁となりました。

じゃあどうすればDXを成功させられるか?P/L中心経営から抜け出せないジレンマ

ハッキリいって会社によって答えは違いますが、私の失敗談や成功体験を基にした答えは

外部からコンサルや顧問を入れて経営ラインも含めてトランスフォームするのが一番賢い

です。

悲しいですが、内部の力だけでP/L脳や組織体系などまでトランスフォームするのは不可能なので、客観的意見を取り入れて推進されることを強くお勧めします。

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