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インフラストラクチャーとビジネスモデル

このテーマに関して最近、少し面白い議論ができたので、自分なりに整理をしておく。

インフラストラクチャーとは?

インフラストラクチャー(英語: infrastructure)とは「下支えするもの」「下部構造」を指す観念的な用語であり、以下の意味がある。
1.国民福祉の向上と国民経済の発展に必要な公共施設。
2.企業などの主幹となる設備を上記に例えた用語(組織の私有財産だが、組織内では公共施設のように振る舞う物)WIkipediaより引用

インフラストラクチャー(略してインフラ)の代表的なものは、例えば鉄道とか高速道路みたいなものと思えば良い。つまり、公共の財産であって必要不可欠なものであり、これを使うことで様々な産業の活性化や日常生活レベルの向上などの下支えを担うもののことを指す(んだろう)。

インフラは誰のものか?

言うまでもなく「公共」のものである。例えば日本全国、私たちは道路を使うことが出来る。この道路は(私道を除けば)誰でも使うことが出来る。これを誰が維持管理しているかといえば、国であり自治体である。

その費用の多くは税金で賄われている。それを最初に作るときには国費によって賄われ、維持は税金もしくはそのインフラを使って提供されるサービスの利益の一部で賄われている。

インフラの特性とはなにか?

インフラの特性は1つしかない。

「増幅作用」である。

高速道路が延伸され、全国の高速道路がつながれば全国津々浦々物流が機能し、さまざまなモノが短時間で行き来することで様々な商売が展開されて最終的にはGDPを押し上げる。

インフラとはつまりそういうものなのだ。

インフラとビジネスモデルの関係

個人的なイメージを図として示す。これは理屈上少しおかしいかも知れないけれど、まぁ、こんなイメージだと思っている。

インフラ

ここで何を言いたいのかというと、「インフラ=ビジネスモデル」ではないということである。

そもそも、ビジネスモデルというのは、インフラの上位にあり、インフラを利用してさまざまなサービスを提供することでビジネスが成立する。また、先のインフラの特性「増幅効果」を利用することでビジネスが拡大する。

インフラはビジネスモデルではない

つまり、インフラをビジネスモデルと勘違いすると、インフラを維持するコストをインフラそのもので補うという話になってしまう。しかしインフラ自体はビジネスモデルではないので、インフラそのものが収益を上げてくれるわけではない。

要するに、インフラの上に積み上がるサービスがビジネスモデルなのであり、それら多くのサービスの収益の一部をインフラの維持に充てるといった考え方が正解のような気がしている。いや、恐らくそうだろう。

インフラは本来、公共投資であること

ここまで説明すれば、インフラはどういうものか理解していただけるだろう。インフラそのものが収益を上げる役割を持っていない。だから、インフラをビジネスモデルそのものだと考えるのは誤っている。

大事なのは、そのインフラを使って(本来持ちうる増幅効果を活かし)どのようにインフラの上でビジネスを拡大してゆくかということなのだ。

コロナ禍で考えるべきこと

今、コロナ禍第三波による経済の困窮が叫ばれている。経済が復興するためには、多くのビジネスモデルが順方向でグルグル回ることである。そのためには、ビジネスモデルを支えるインフラがしっかりと機能しなければならない。

今、必要なインフラとは何か?それは給付金であり、補助金であり、助成金である。

まず、市場に毀損したGDPに相当する資金を環流させ、それもいち早く環流させ、さまざまなビジネスが元のようにまわってゆくことを力強く推し進めることなのだ。

それを効果的に増幅するのがインフラの役割である。

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