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第4回「デジタル活用術②~AI/IoT編」 ローカルDXスクール

ローカルDXスクールでは、第4回「デジタル活用術②~AI/IoT編」を11月15日(水)にenspace(仙台市青葉区)にて開催しました。

第4回は、株式会社Gclue代表取締役の佐々木陽さんをお招きし、前回に引き続き、DXを進める上で理解すべき現状のAI、IoTの最前線の知り、自社でDX化できるポイントをワークショップで考える場としました。

モバイルから最先端へ

福島県会津若松市に拠点を置く株式会社Gclueは、フィーチャーフォン(俗に言う「ガラケー」)の時代から、携帯電話向けの各種開発を手掛け、スマートフォンの時代においても早期からアプリ開発やミドルウェア開発に着手し、その後、IoTのプロトタイプツールの開発へと事業を拡げ、2017年よりディープラーニングを制御の軸とするロボットカーを開発し、AIラジコンの製品化などにより、自動走行に活用できるフレームワーク開発を行うなど、モバイルを出発点に、時代に合わせて新たな技術を実用へとつなげてきました。

GPT-4登場のインパクト

佐々木さんから参加者へ「ChatGPTを使っている人はいますか?」との問いかけがありました。ChatGPTは、サンフランシスコにあるAI関連の組織であるOpenAIが展開しているサービスで、ユーザの問いかけにAIが自然な文章を生成し、回答を返し、まるで人間のように自然な対話ができるチャットサービスです。2022年11月に公開されて以降、急速に利用が増えています。

最近では、企画書の作成や文章の要約など仕事のシーンで活用する一般ユーザも増えたほか、プログラマの人たちも、プログラムをChatGPTに書かせることで作業効率を高めていくなどのケースも目立つようになってきました。

コンピュータに何かを理解させるには、プログラミング言語と呼ばれるようなコンピューター専用の言語で命令をする必要があります。しかし、ChatGPTは人間が使う日常の言葉で、コンピュータと対話をすることができます。これは「自然言語処理」と呼ばれる技術で、AIの研究で中核を成す要素技術のひとつです。ChatGPTは、OPEN AIが開発した「自然言語処理モデル」であるGPTという仕組みを使ったチャットサービスということになります。

GPTは、何度かのバージョンアップを経て、現在、GPT-4が最新となっています。佐々木さんからは、GPTのバージョンが3.5から4にあがったことで、飛躍的に性能が向上し、エンジニアの仕事内容にも大きな変化を生み出すとのお話がありました。

こうしたAIの進化は今後も続き、2030年ごろには「Superintelligence(超知能)」と呼ばれる状態が生まれ、人が行う仕事の上位10%の成績に到達する博識なAIが出てくるのではないかという話題提供もありました。

圧倒的な速さと情報量を持つAIでどんな変化が起こる?

佐々木さんのお話を受け、今後のAIの進化が自分たちの仕事や業界にどんな変化をもたらしそうか、参加者同士で考えるワークを行いました。AIが「圧倒的な速さと情報量で○○する」という想定で何が起こるのか、また、現状でChatGPTなどを活用してできそうなことなども、参加者の関心に合わせて、佐々木さんへの相談も交えながら考えていきました。

AIの進化により、IT業界で活躍するエンジニアにとっても自分たちの仕事がどうなるのか、予測がつき難い未来に突入しているというのが、ご自身もエンジニアとして長らく先頭を走ってきた佐々木さんの実感とのこと。地元企業が立ち向かう未来にもどのような影響が生まれるのか。会社や業界に、自ら変化を生む姿勢と実践が問われてくるのかもしれません。

次回は「社内変革のロードマップ」と題して、市川電産/一般社団法人シビックテック・ラボで代表を務める市川博之さんをお迎えして、DX化に必要な要求定義や、プロジェクトとするために整理すべきリソース、体制、協力を考え、初動のアクションを考えます。

*本イベントは宮城県「令和5年度異業種連携促進支援事業業務」にて実施したものです。

宮城県では、DXに取り組む企業やサポート企業が参加するイベントを開催しており。ICTポータルサイト「オープンイノベーションみやぎ」では、県内に拠点をもつIT企業を検索できます。
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