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DX推進パスポートのすすめ

こんにちは。
税理士法人上坂会計 DXメンターチームの笹岡です。

皆さんは、「DX推進パスポート」をご存じでしょうか?

DX推進パスポートとは、デジタルリテラシー協議会という団体が定めた、DXを推進する専門人材となるために必要な基本的スキルを有することを証明する資格のことです。具体的には、ITパスポートG検定DS検定、の3つの資格を指します。(DX推進パスポートの詳細はこちら

この中だと、ITパスポートが一番有名だと思います。ITパスポートは、ITソフトウェアに関する幅広い知識を習得していることを証明する資格です。試験内容は、大きくストラテジ系(会計や法律、戦略立案など)、マネジメント系(システム開発やプロジェクトマネジメントの具体的な手法)、テクノロジー系(ハードウェアやソフトウェア、ネットワーク関係の技術的知識)の3分野から出題されます。ITに関連する知識を網羅的に得られることから、学生からビジネスマンまでの幅広い層が受験していて、IT系では最もポピュラーな資格ですね。(ITパスポートの詳細はこちら

G検定は、AI(人工知能)に関する幅広い知識を有することを証明する資格です。Gはジェネラリストの略で、AIを使用する立場として必要な知識を網羅していることがこの資格の特徴です。AIの歴史や、AIが抱えている課題、これまでに登場した機械学習やディープラーニングの仕組み、AIに関連する法律など、AIに関する専門的な知識を得ることができます。似た資格としてE資格がありますが、こちらはAIを開発する立場である、エンジニア向けの資格となっております。(G検定の詳細はこちら

最後にDS検定ですが、こちらは正式名称がデータサイエンティスト検定リテラシーレベルです。データの利活用に関する知識、例えばデータ分析プロジェクトの進め方や、データベースの操作、初歩的なAIモデルの知識、統計学や微分積分、線形代数(ベクトルや行列)などの数学的知識まで出題されます。(DS検定の詳細はこちら

デジタルリテラシー協議会は、全てのビジネスパーソンが共通して身に着けるべきDX関連のスキルを、「ITソフトウェア領域」「数理・データサイエンス領域」「AI・ディープラーニング領域」の3領域と定義しております。この3領域にそれぞれ対応するのが、前述の3つの資格というわけです。

この3つの資格をどれだけ習得しているかに応じて、デジタルリテラシー協議会より、DX推進パスポートを有するデジタルバッジが発行されます。3つのうち、いずれか1つだけを保有している場合はDX推進パスポート1、2つを保有している場合はDX推進パスポート2、3つ全てを保有している場合はDX推進パスポート3のデジタルバッジ、という感じです。

DX推進パスポート3まで取得していれば、DX推進人材として十分な知識を持っていることの証明となるでしょう。


DX推進パスポートは、今年から始まったばかりの新しい制度です。

ネットニュースで当制度を知った私は、元々ITパスポートとDS検定は持っていましたので、どうせだからもう一つも取ってしまおうと、最後のG検定も受験することにしました。

ちょうど今年の5月11日が試験日の受験が受付されておりましたので、すぐさま申し込み、申し込みから試験日までの1カ月ちょっと、頑張って受験勉強をして、5月11日当日に受験、そして先日無事に合格することができました。

「よし、これでDX推進パスポートを取得できるぞ」と喜び勇んでデジタルリテラシー協議会のサイトから申請をしようとしました。するとサイトには、「申込には各資格の合格者番号が必要である」との記載。
ITパスポートなんて、だいぶ昔に取った資格なので、当然合格者番号なんて覚えていません。急いでITパスポートの実施団体である情報処理推進機構(IPA)に合格証明書の発行依頼をかけようとしました。
発行料として700円が徴収されるとのこと。
高い。。。心の中でぼやきつつ、再発行依頼を申請。

1週間ほどして、自宅に合格証明書が届きました。今度こそ、とDX推進パスポートの申請フォームに再度アクセス。
取得したばかりのITパスポートの合格者番号を傍らに、いざ登録するぞと意気込んだ矢先、注意書きに以下の文言を発見しました。

Q:かなり前に合格した検定でもDX推進パスポートはもらえますか?
A:ITパスポート試験は2021年4月以降の試験を受験し合格された方を対象としています。(以下略)

DX推進パスポート よくあるご質問 

ちらりと、自分の手元にある合格証明書に目を落とすと、そこには「合格年月日 平成28年11月15日」と書かれていました。平成28年というと、、、西暦だと2016年。。。

私はすべてに絶望しました。

G検定とDS検定は有効ですので、申請すればDX推進パスポート2は取得できるのですが、それを申し込む気力すら消滅しました。

なので、今回偉そうにDX推進パスポートについての紹介記事を書かせていただきましたわけなのですが、私自身はDX推進パスポートを持っておりません。

しかし、勉強した身から言わせていただくと、3つの資格から得られる知識自体はDXを推進していくにあたりとても有用なものであると思いますので、会社でDX推進人材として期待されている方や、今後自分のキャリアとしてDXを進めていきたいと考えている方は、是非チャレンジされてみると良いと思います。

あと、DX推進パスポートを申請する際には、ちゃんと注意書きを事前に読んでおきましょう。失った700円は、もう二度と帰ってこないのです。


今回の記事が、少しでも皆さんのDXの理解に役立てば幸いです。
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