DXはバズワードなのか?No.4
こんにちは、自称ITコンサルタントとーかーです。
中小企業診断士試験の勉強で、間が空いてしましました。
(本当は二次試験のために、今も勉強中のはずですが…(汗)息抜き or 現実逃避…)
前回、「第4次産業革命技術を活用して、新しいビジネスを創造(イノベーション)すること」について考察するために、第2次までの過去を振り返りました。
今回は、第3次を振り返りたいと思います。
第3次産業革命
第3次産業革命の基本技術は、「電子/エレクトロニクス」です。この第3次の主役国は我らが日本であり、ソニーをはじめとする数多くの企業が登場しています。(現在、すでに消えた企業もありますが…)
電子技術を使用した最大の発明は、トランジスタであり、これはIC/LSI/現在の半導体と、進化を継続中です。
このトランジスタの利便性は非常に高く、電気の製品である真空管ラジオやテレビはあっという間に電子技術のトランジスタラジオ、テレビに置き換わります。また、オーディオ機器、ビデオ、などの数多の製品がリリースされます。
これらの製品は、トランジスタの増幅作用を利用したものであり、アナログ的です。アナログ的なものの品質をあげるためには、「すり合わせ」が必要であり、日本人が最も得意とすることです。「すり合わせ」は、電子回路のみならず、その周りで機械的に動く物もすり合わせる必要があり、すり合わせの最高峰製品である車と複合機(コピー機など)は現在もまだ日本企業がトップシェアかトップグループに君臨しています。
しかし、残念ながら、車は「電気自動車の登場により、エンジンと車体と電子制御機器とのバランスをとるためのすり合わせが不要になる」ということにより、日本人が得意とする「すり合わせ」が効きにくい製品となりつつあります。複合機はまだすり合わせは必要ですが、そもそも「ペーパーレスにより、紙に印刷する、という行為自体が不要になる」ということでオワコンになりつつあります。
日本人にとってはあまりうれしい話ではないですね。
話しが脱線してきましたので、元に戻ります。
トランジスタにはもう一つ、スイッチング作用、があります。トランジスタが持つ3つの端子のうちの一つ(ベース)に電流を流すと、他の2つの端子(エミッタ・コレクタ)間を流れる電流をON/OFFできる機能です。ONを1、OFFを0とすると、数字を表現でき、これが0と1で表現される世界=デジタルの元となるわけです。
トランジスタがごちゃっとまとまったものがICやLSIであり、この技術により、マイコン、今のパソコンが登場します。個人的には、第4次産業革命の基本技術はデジタル、最大の発明はパソコン、としたいですが、世間的には、パソコンは第3次産業革命の製品となっておりますので、ここでも第3次の製品と定義します。
私見になりますが、各産業革命によって、ヒトの器官が延長されてきているといえます。前回の記事では、以下のように書きました。
蒸気機関車・蒸気船・自動車・飛行機は、ヒトの手足の延長となり、『行動範囲を広げるイノベーション』、電話・ラジオ・テレビは、ヒトの目、耳、口の延長となり、『コミュニケーション範囲を広げるイノベーション』になる
では、コンピュータは、ヒトの何を延長しているのでしょうか?
答えは、脳、特に記憶と計算機能を拡張しているといえるのではないでしょうか?つまり、『知識範囲を広げるイノベーション』といえます。
そして、知識範囲はインターネットの発展により、ほぼ無限の広がりをみせています。
この知識範囲を広げるイノベーションにいち早く気づき、巨大企業にのしあがったのが、今のGAFAMといえます。特に、Googleは蓄積した知識にアクセスする手段である検索に着目しているところが、先見の明があるといえます。日本企業は残念ながら、トランジスタ応用の成功体験から抜け切れず、この『知識範囲を広げるイノベーション』に乗り遅れ、現在の惨憺たるありさまになっているわけです。イノベーションのジレンマというやつです。
ただ、最近の内閣は、平井大臣をトップに据えたデジタル庁を創設しようとしていますから、今後は少し期待したいところです。
以上、第三次産業革命の振り返りを終わりにしたいと思います。次回はいよいよ第4次産業革命について書きたいと思います。
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