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外資コンサルの議事録の作り方

こんにちは!麻衣です!

議事録は若手がする雑用と思われがちですが、それなりの年次の人でも上手く書けない人も多く、結構難しい仕事だと思っています。また、議事録書きには、基礎的なビジネススキルが詰まっており、基礎スキルを高めるのにぴったりな業務だと考えています。

この記事では、そんな議事録の書き方の基本について解説します。

議事録には、大きく以下の3つのパターンがありますが、(C)の「議論の構造を整理し、要点をまとめる」が本記事の対象です。

(A) 逐語録(文字起こしのイメージ)
(B) 決まったことだけまとめる
(C) 議論の構造を整理し、要点をまとめる


1.議事録の目的

議事録の目的として、大きく「(a)決定事項の共有」と「(b)決定に至った経緯の備忘録」があるかと思います。


(a) 決定事項の共有

議事録における最も大切な目的は、「決定事項の共有」だと思います。
その会議で決議されたことはもちろん、「次に誰が何をするのか」のネクストアクションも併せて整理する必要があります。


会議の参加者だけでなく、参加できなかった関係者に対しても、情報を共有するので、資料が独り歩きしても大丈夫なように作る必要があります。

(b) 決定に至った経緯の備忘録

参加者の人は、他の様々な業務を持っており、次回の会議でまでに内容を忘れてしまうことがあり、「どうしてこれに決まったんだっけ?」という疑問を抱く人がいます。そのようなときに議事録が残っていると、読んですぐに思い出せるので有効です。

2.簡単4ステップ!議事録の書き方の基本


ここからは、議事録の書き方の4ステップについて紹介していきます。

ステップ①:事前に準備する
ステップ②:会議中にメモを取りきる
ステップ③:メモを元に議事録を作成する
ステップ④:文章をレビューする

どのステップが欠けても良い議事録は出来上がらないので、注意してくださいね!それでは、各ステップについて見ていきましょう。


ステップ①:事前に
準備する


議事録を書くにあたっては、まずは会議の前の事前準備が大切です。
あらかじめフォーマットを準備し、書くであろう内容を想定しておくことで、当日スムーズに書くことができます。

議事録のフォーマットとしては以下の内容を含むことが多いですので、あらかじめWordなどにテンプレートを作っておくと良いと思います。

会議名:第○回○○定例会議などの
日時:XXXX年X月X日
場所:会議が行われた場所・会議
参加者: 名前・所属会社・所属部署
アジェンダ:会議の資料から貼り付ける
議事:議論の過程をまとめる
会議の決定事項:決まったことを整理する
ネクストアクション:会議後に誰がいつまでに何をするかを整理する


会議によって、どこまで細かい情報が求められるかが変わるため、事前に上司などに確認すると良いかと思います。

また、事前に資料を読んで全体の流れを理解し、どのあたりが当日の議論のポイントになりそうかをシミュレーションしておくと、当日話についていきやすいので、オススメです。

ステップ②:会議中にメモを取りきる


会議中にメモを取る際は、参加者の発言の意図を理解して、正しく記録することが必要になります。

念のため録音しておくのは良いですが、後で聞き直すのは膨大な時間が掛かるため、会議中に全てメモを取りきれるようにしたいです。


(1)事前に会議のアジェンダをフォーマットに打ち込んでおく

あらかじめ会議のアジェンダとなっている箇所は入力し、その下に文字を打ち込んでおけるようにすることで、その分タイピングが不要で、構造化もできているので、そこにメモしていくようにしましょう。
以下のようなイメージです。

1. XXプロジェクトの実施の決議
    (1) 想定リスク
            ・XXXXX
 (2)    投資対効果
   ・XXXXX


(2) 説明よりも、質疑応答・議論の時間を意識して聞く

説明する人のプレゼンは資料に書いてあることが多く、そこまで議事録を書く上で、重要ではないことも多いと思いますが、参加者から質問が出た場合や議論が始まったら、意識を全集中してメモを取る必要があります。

質問や議論の中身は多くの場合、資料には記載されておらず、聞き逃すと録音の聞き直しになります。また、質疑応答や議論の流れこそ、関係者が知りたかったり、参加者が見返したりする部分であるため、そういった意味でも重要です。

(3) タイピング速度を上げる

タイピング速度は一朝一夕では上がらないですが、ゆっくりのタイプだと確実に会議中にメモを取り切れないので、タイピング速度を上げる練習が必要です。
また、タイピング速度が多少遅くても予測変換を使うことで書く速度を高速化できます。こちらについては、以下の記事をご参照下さい。

以上が、当日メモを取る上でのコツです。


ステップ③:メモを元に議事録を作成する


会議が終わったら、メモを入力したファイルを保存し、会議のメモを編集して、議事録を作っていきましょう。

議事録を作成する際の基本的なルールとしては、以下のようなものがあります。

(1)口語体(話し言葉)ではなく文語体(書き言葉)にする

ビジネス文書では、文語体(書き言葉)が使われますが、会議中のメモは参加者の話に引っ張られ、口語体になりやすいです。
「話し言葉になっていないか」という観点だけを意識して、一度上から下までチェックしていくと良いと思います。


(2)簡潔な文章にする


議事録では、余計な修飾語などは書かずに、明確・簡潔な表現に修正します。「とても」「かなり」などの曖昧な表現は削除し、一文を出来る限り短く・簡潔にまとめます。


(3)実際に発言されていないことも適宜補足する

これは、やっていい会議とやってはいけない会議があるのですが、会議の場のメモだけでは初めて読む人に伝わりにくいことがあるときに、背景・前提を補足することで、議論のポイントや流れが伝わるように補足します。

但し、会社にとって大きな意思決定に関わる場合や、話した内容しか書いてはいけないようなお堅い会議では、やってはいけないので注意しましょう。

ステップ④:文章をレビューする


まずは、作成した議事録について上から何度か自分で読み直し、セルフレビューをしましょう。誤字脱字や冗長な文章になっていないかなど、細かい点を挙げ始めるときりがありませんが、自分が過去に上司から指摘された点を重点的に確認しましょう。

これができたら、上司または参加者に認識の齟齬がないか確認してもらいましょう。

以上で議事録は完成です!できるだけ当日(遅くても翌日)には関係者に共有するようにししましょう。当日であれば、参加者から認識の違いを指摘してもらえる可能性も高いです。

議事録作成にかけても良い時間の目安は、コンサルティング会社では会議の時間の半分と言われています。1時間の会議であれば、30分しか議事録作成には時間をかけてはいけません。

早い人では、会議が終わった段階でほぼ出来上がっている人もいます。そういった人は、タイピング速度が速く、本論とは違う雑談や資料に書いてある内容の説明をしている時間に構造を整えています。


おわりに


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。議事メモ作成は決して簡単な仕事ではなく、様々なスキルが絡み合った、結構難しいものだと思います。

議事録作成は、人の話を聞く力、ビジネス文書力、論理的思考力(構造化力)の向上などに繋がるので、是非積極的にチャレンジしてみてくださいね!

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