56.11:22 美術展で作品以外に感動したものとは
先日、歯の詰め物が取れた。
急遽歯医者の予約を取り、3回通って漸く通常通り噛めるようになった。
普通に食べられることのありがたさよ。
初めて行く歯医者だったため、レントゲンも撮ったが、私は1本右の奥歯が無いらしい。
だから左で硬いものを噛む癖があるのでは、とのこと。
その通り。
顎も左が発達していて、左右非対称な顔が嫌だった。
そういう理由もあったのかと納得した。
これからは左右満遍なく噛もうと決意。
歯の詰め物が取れたおかげで、新たな発見があったのであった。
1週間ほど前、東京に行った。
なんて湿気の多い所なんだとびっくりした。
たまたまそういう天気だったのかもしれないが、地元との差に驚いた。
あの湿気は、日本人でもやられる。
海外の観光客は更に堪えることだろう。
滞在期間は短いので、時間をフルに使って色々活動した。
一番印象的に残ったのが、デイヴィッド・ホックニー展だった。
たまたまSNSで行った方の感想を見て、行ってみようと決めたのだ。
その為、ホックニーについてはほとんど予備知識がなかった。
今回の個展は27年ぶりとなるそうだ。
コロナ禍にipadで描かれた作品もあり、見ごたえがあった。
ipadの小さな画面から、あんな規模の作品が生み出されるなんて。
コロナ禍。
つまり最近なのだが、ホックニーさんは御年86歳。
80を超えてなお、表現したいことが尽きないとは、アーティストの胆力には感嘆する。
色彩に魅せられた私は、色々と展覧会のグッズを買い求めてしまった。
本当に素敵なので、ぜひ行かれることをお薦めする。
作品を見て回っていると、外国の方がちらほら。
英語、スペイン語、韓国語での話し声が聞こえた。
パリやニューヨークで様々な美術館に観光客が足を運ぶのは、そこに素晴らし作品が元々収蔵されているからだと思うのだが、ホックニー展のような日本で行われる海外(イギリス人)アーティストの個展を観る方が意外と多いことに、驚かされた。
自分自身にそういう発想がなかった。
パリに行って、イギリス人アーティストの個展があるから、行ってみようと、果たしてなるだろうか。
きっと情報もなく、時間もないので行くことはないのではないだろうか。
今回見かけた海外の方はどのような経緯で鑑賞に訪れたのだろう。
物凄く興味がわいた。
(全ての方が観光客というわけではないと思うが。)
そして、そういった旅の仕方にあこがれを覚えた。
日本に来る海外の方は、比較的滞在期間が長いようだ。
バカンスが長い国もある。
日本人がよくやる、がちがちに予定を固めた短期の海外旅行とは違い、行き先と主だった目的だけざっくり決めて、のんびりと色々と回ったりすることもあるのだろう。
なんて素敵な旅なのだ。
好きなところに行って、観たいものを自由に観る。
時間に縛られない旅。
そういう海外旅行の仕方に、正直目から鱗が落ちた。
是非次回の海外旅行は、そういう旅がしたいものだ。
「暮らすように旅をする」、という言葉があるが、ホックニー展で見かけた方々はまさにそんな旅をされていたのだろうな。
作品にも感動し、ビジターにも感動した、そんなホックニー展であった。
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