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28.9:50 小さなお客様の来訪

清々しい朝。
春みたい…。
いやいやいや、まだ冬を感じていたい。
春が好きすぎるが故の天邪鬼な感情。
春が終わることをもう悲しんでいるのだ。
冬よもう少し粘って。

さて本題に。

最近とても緊張する出来事があった。
それは家に小さなお客様が来たことだ。
彼女は親友の子どもで、まだ保育園に通っている年齢だ。
何度も会っていて、何度も一緒に遊んでいるので、もう顔は覚えてもらっているが、その彼女が初めて我が家に一人で遊びに来ることになった。
親友とそのパートナー二人共にどうしても外せない用があり、且つ預け先がないとのことで、急遽うちで午前中だけ預かったのだ。

はっきり言ってとても緊張した。
私には子どもがいないし、家に人を招くのも久しぶりだ。
基本的に家に(例え親しくても)人を入れたくないのだ。
親友さえも入ったことのない我が家に、彼女の幼い娘が先に入ることになるとは!
子どもの喜ぶものが何もない家で、どうやって半日過ごそうか考えていたら、前夜はあまり眠れなかった。
そのせいもあり、当日はかなり早起きをして準備をした。
部屋を暖めたり、少し片づけをしたり。
そしてついに小さなお客様がやってきた。

お客様の方も初めは少し照れていたが、部屋に入るや否や、鞄の中身紹介が始まった。
流行りのWhat's in my bag?よろしく、次々と紹介してくれる。

保育園児の鞄の中身は…
①ハンカチ
②おやつ
③飲み物
④ぬいぐるみ(複数)
⑤お財布(10円が入っているらしい)
であった。

紹介が終わった頃には、お客様はもうくつろぎ始めていた。
早速、体操の技を披露してくれた。
体の柔らかさをほめると、はにかんでいた。
次に、飲み物を飲みながらテレビアニメ観賞。
もちろん、おやつも自分で取り出して、
「これ好きなの。あげる。」
と、おすそ分けまでいただいてしまった。
女子会とはこういうものなのかもしれない。
行ったことはないが。

幼子の適応能力の早さに驚きながら、私もだんだんといつもの調子に。
ぬいぐるみ遊びが始まった頃には、彼女といつも遊んでいる時の感覚が戻ってきた。
そうして時間は過ぎていき、やっと我が家に彼女の存在があることに慣れたころ、お迎えの時間がやってきた。
彼女は楽しそうに帰っていった。

両親のもとに無事に戻るまでが私の責任だ。
そんな風に思っていたので、すごく気を張っていた。
我が家での時間が無事に過ぎたことで、心底ほっとした。

子どもは可愛い。
それは間違いがない。
ただ、何とも小さくて壊れそうな存在だ。
子どもがいない私は、特にそう感じるのかもしれない。
だから、大切に大事にしたいと思ってしまう。
そんなに気負わなくていいと、親友には言われたがそうはいかない。
大切な命だ。

そんな命を一時だが私になら預けられると思ってくれたことを誇りに思いたい。
信用されていると感じることは、とても嬉しいことだ。
だからこそ、気負ってしまうこともあるのだが。
今回小さなお客様が来たことは、貴重な経験だった。

毎日子どもの命を育んでいる全ての方々を尊敬する。
保護者はもちろん、保育者や教育者など様々な方々、いつもご苦労様です。
昨今の子どもを取り巻く問題は嫌でも耳に入る。
どうか、一人でも多くの子どもが、そしてその子らを育て導く大人たちが幸せになれる世の中でありますように。

そんなことを願った日になった。

小さなお客様、またのお越しをお待ちしています。

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