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Oreston 50mm f1.8 試写

以前紹介したOreston 50mm f1.8の試写結果が出来上がったので、あらためてレンズの概要と一緒に紹介します。


レンズの概要

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Oreston 50mm f1.8は、Meyer Optik Görlitz製のエキザクタマウント用レンズです。

絞りはf1.8~F16まで。

自動絞りレンズですが、A/M切り替えが可能なのでマニュアル絞りで使うことも可能です。

フォーカスリングは縦溝が掘られたリングに角張りがついており、指の掛かりが良いです。僕が好きなタイプのフォーカスリングです。


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絞り込みプレビューボタンがレンズに搭載されているので、自動絞りのときにこのボタンを押すと設定した絞り値まで絞られます。

僕はマウントアダプタを介してこのレンズを使用していますが、このプレビューボタンで絞り込んで撮影することでピント合わせは常に絞り開放状態でできるのでとても使いやすいです。

ただし、薬指でこのプレビューボタンを押したまま人差し指でカメラ側のシャッターボタンを押すというアクロバティックな指のフォームになるので、少々慣れが必要です。

慣れれば、オールドレンズ全部にこのボタンがついてればいいのに。と思うくらい勝手がいいです。


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最短撮影距離は33cm。

僕がよく使うtessarと同様の撮影距離です。まだ寄れるの?ってくらい寄れるので楽しいです。

このレンズは特に1mから最短33cmまでのフォーカスリングのストロークが長く割かれています(だいたい250度くらい)。そのため近接撮影の際にかなり精密にピント合わせができます。ストロークが長いのもあってすごく寄れる感覚になります。使っていて楽しいレンズです。

ちなみに同じ最短撮影距離のtessarは1mから近距離のストロークが190度くらいです。同じ最短撮影距離でもOrestonの方がよりフォーカスリングを回すので、寄れる感覚が強く感じます。


試写結果

手焼きプリントをスキャナで取り込んだものを掲載します。

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良く写る、とは聞いていましたがなかなかびっくりな描写です。

玉ねぎの葉や根の繊細な部分までしっかり描写しています。

玉ねぎの光沢感もよく表現されています。素直で柔らかい描写です。


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ハイライトの光のにじみがよく表現されています。

路面のシャドウ部もギリギリまで粘っていて、ハイライトもぶっ飛ぶ寸前でとどまっています。foma100で撮ったので、てっきり飛んで潰れてな画になると思っていたのですが。

コントラスト自体はとてもニュートラル。使い方によって幅が効かせられると思います。


撮っている最中から、これはひょっとして良いレンズなのでは、と思っていましたが、その通りとても優秀なレンズでした。

繊細な線の細さはfujinonのようでとても好みです。ハイライトもシャドウもここまでギリギリ粘って写し取れるのは、手持ちのレンズにはほかに無いのではと思います。

しっかり写し取るという点ではtessarも優秀ですが、Orestonはtessarよりも柔らかさがあります。キレ、シャープさのtessarとは違う活かし方ができると思います。


Orestonはのちにpentacon autoとしてコーティング化されたと聞いているので、そちらも試してみたいと思っています。

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