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オリジナル小説「アスタラビスタ」

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人を殺めようとした紅羽を止めたのは、憑依者と呼ばれる特殊体質の男だった。キャラが憑依し合うヴィジュアル小説!
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2016年11月の記事一覧

アスタラビスタ 3話 part3

アスタラビスタ 3話 part3

 大学に面した大通りを、私たちは並んで歩いていた。圭は大学の正門を出てすぐに私の腕から手を離し、私に歩調を合わせた。

 大通りのどこからか、クラクションの音がする。鳴り止まない車の走行音をうるさく感じるようになったのは、つい最近だ。昔は雑音に耳を傾ける暇も余裕もなかった。だが今の私は、まるで感覚が敏感になっているかのように、昔見えなかったもの、聞こえなかったものを感じるようになった。

 それが

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アスタラビスタ 3話 part2

アスタラビスタ 3話 part2

「圭……?」

 笑顔で大げさに手を振っているのは明らかに圭だった。病的なまでに痩せている身体。深緑色のシャツから覗く、浮き出た鎖骨。小柄な身長。なぜ彼がここにいるのか見当もつかなかった。

 私は何も悪いことはしていない。ただ大学に来て講義を受け、帰宅しようとしていただけ。なのに彼と遭遇してしまったことに焦りを感じた。

「一緒に帰ろうぜ!」

 圭は正門から私に叫ぶ。大きな声とその目立つ身振り

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