2023年好きだった曲10選(エッセイ)

年末にやると言っておきながら、今になってしまいました。楽曲編です。例によって、順不同です。

スピッツ/美しい鰭

小さな名探偵の映画に選ばれ、まさかの大バズ。スピッツほどのベテランがバスるのは、日本では珍しいのでは。Aメロにしれっと仕込まれた変調子だったり、アルペジオだったり、スピッツ節は健在。歌詞もタイアップに程よく合わせつつ自分の言葉を失わないバランス。素晴らしい曲でした。

Cornelius/火花

跳ね回るようなギターはまるで火花が揺れ動いてるよう。まさに音の魔術師健在、と言ったところか。歌詞はなんとなく事件とその先を思わせるようなイメージであり、新しいCorneliusを象徴する曲。反省の心を忘れずに頑張ってほしい。

Jeff Rosenstock/Will U Still U

Jeff Rosenstockは本当に生々しいロックをずっとやっていて。この曲でもその生々しさはそのままに、スケールが大きくなったような印象を受ける。「僕がくたばっても愛してくれる？」という弱々しい歌詞を叫ぶように歌う姿は、祈りなんじゃないかなと思える。

ano/涙くん、今日もおはようっ

ゆるめるモ!時代にあのちゃんが紅白歌手になるって予想してた人なんか一人もいなかった。それが今や説明不要のスーパースターになっちゃって。けど言ってる事はずっと変わらない。世間が気づいただけ。神聖かまってちゃんのフロントマンの子提供のこの曲は徹底して孤独であり、そこからの叫びだ。

Cracker Island/Golliaz(feat.Thundercat)

バーチャルバンドとして世界的に人気のゴリラズ。待望のニューアルバムはサンダーキャットとコラボしたこの曲から始まる。サンダーキャット好きだったんで、このコラボは嬉しかったし、曲もめちゃくちゃかっこよかった。イントロのシンセの音がキモくて好き。

挫・人間/下川くんにであえてよかった

メンバーを失い、新たなスタートを切った挫・人間。いや、下川リヲ。そんな彼が出した答えは下川くん＝自分に出会えてよかったという讃美歌。あまりに美しい。「いつか絶望に飽きたなら」と言っているからまだ絶望の中なんだけど、そこから叫ぶ事が出来るようになった曲。

魔女狩りfeat.GOMESS/神聖かまってちゃん

元々ゴメスのソロアルバムに入ってた曲をリアレンジ。ボコーダーを入れ、より気持ち悪く、よりぐちゃぐちゃの世界を描き切った。丁寧すぎるかもしれないが、こちらの方が聞きやすくてよき。聴き比べてみるのもありだろう。

鋭児/I go wiv da wind

レイジを思わせるようなハードなロックサウンドにメッセージ強めの高速ラップ。鋭児は本当になんでも出来るなと感心した。2023年はCatch the Miracleなど良い曲を出しまくっていたので、今年アルバムが出ることを期待。

GOSSIP/Maneskin(feat Tom Mollelo)

さっきレイジの話をしてたが、こっちにはトムモレロがいた。まじかよ。芸能界のゴシップを揶揄するこの曲は、スーパースターならではの皮肉に満ち溢れている。さすがスター。余裕に満ち溢れてる。

APENA/Ph.D(feat.E-Paksa&Noriaki)

韓国のロックバンドであるAPENAの新曲では、異色のコラボが行われていた。韓国でポンチャックを広めた第一人者である李博士と、日本のインターネットリアルスターであるノリアキがコラボしたのだ。日本と韓国、二カ国のカルトスターによる共演は、お互いがリスペクトを持って自由に暴れ回るかっこいいカオスに満ち溢れていた。APENAのサウンドがしっかりしていたからこそ、二人が暴れられたのは言うまでもない。素晴らしいコラボをまとめてくれたAPENAに感謝。

という感じでした。Hi, how are you?のメルビンとかもクセになるメロディと可愛いMVでめちゃくちゃ好きだったし、超右腕のビールも泣きそうになるメロディで頭から離れなかった。けどまあこんな感じで行かせてください。それではまた！