見出し画像

【臨床検査向上委員会】コミュニケーションについて①

このシリーズでは「臨床検査技師のあれこれ」について、Twitterでは文量が足りないなと思うときに更新していきます。脳内から溢れ出る言葉をただ紡ぐので、もしかしたら話が二転三転する可能性もなきにしもあらずですが、その辺も含めて楽しんでもらえたらなと。一種のエンターテイメントとしてみてくださると嬉しいです!

では参りましょう。
臨床検査技師のコミュニケーション問題について。


なぜ臨床検査技師のコミュ力は低め?

自分自身、病院の臨床検査技師として働く中で思うこととして「本当に検査科やラボ、研究所所属の検査技師はコミュ力が低い」という傾向があること。フリーランスの方とか、企業勤めの方は結構高い方が多い印象。そう、病院やラボの中ではそうなってしまうのか?

「傾向」と書いたのは、そうではない人も少なからずいるからです。
みんながみんな、そうではないということは念を押して書いておきます。
(何より僕がたぶん、コミュ力低くない)

コミュ力がないとは、単純にネクラとか、引っ込み思案だとかではなく、相手の立場になって物事を考えられないということ。相手が何をしたら怒るかな?とかそういう子どもの頃から学んでいるはずの感覚がいつの間にか失われているような気がする…。ポジティブな空気感を出している人でも、ときに自分勝手になってしまえば、それはチームを成り立たせるためには良くない行動ということになる。


こういう問題は多角的に捉える必要がある。原因が一つとは限らないし(大体こういうのはチリツモ)、本人だけの問題ではないことも多々ある。なのであくまで「そういう傾向があるから気をつけようぜ」ってくらいに受け止めてもらいたいなと。


コミュ力問題は検査技師だけの問題ではなく、医療従事者であれば医師もアレだし、看護師もアレ。リハビリ系(OT、PT、ST)はやっぱり患者さんとの信頼関係がすべてなところがあるのか、きちんとしている印象がある。外から見るかぎりと、知人の話を聞く限りではわざわざ和を乱す人は少ないそうだ(もちろんどんな世界にも例外はある)。


じゃあなんで検査技師ってコミュ力低いの?ってことを考えてみたけど、やっぱりこれは職業柄な部分もあると思っていて。

・検査室という閉鎖空間に閉じこもって仕事している
・問題を深掘りする職業
・ミスが本当に許されないこと
・プライドが高い人間が多いこと


ひとつひとつは決して悪いことではないけど、これらがうまく掛け算できなかった人間が悪くなっていく…という印象。検査室の責任者としてメンバー(僕はスタッフのことをメンバーと呼ぶ。これは一緒に検査室を回していく仲間だと思っているから)をみている限りでは、自分さえ良ければそれでよしみたいな、自分のライフプランやキャリアを優先してしまう人間や、自分の能力を過信している人間が、トラブルの原因を呼び寄せていると感じる。


ちょっと話は脱線するが、トラブルの原因になる人間というのは、だいたい「あいさつ」ができない。

いや、しているのかもしれないけれど、あいさつになっていないことも多い。つまりは聞こえないくらいの声量であったり、トーンが相手にとって心地いいものではないということ。こういうのは小学生とかそういう年代で学ぶはずなんだが、どうやらその辺が欠落した人間が多いみたい。もしくはできていたんだけど、なんらかの原因で挨拶したくない病か(まあ個の時点で自分の感情制御できていないから、まずはセルフコンパッションから学んでみたら?といいたいが)。とにかく空気感をぶち壊してしまう人が多い。


そんなこんなでコミュ力に関しては、今や学生のレベルでも「コミュニケーション学」なるものがあるらしい。心理学でもなく、コミュニケーション学。(世も末だなと思うが…そういうのは義務教育の中で醸成されるもんじゃないの?って思うので)

なので少しずつではあるけれど、検査の知識やスキルよりもまずはそれらを発揮する土台となるコミュニケーションを学ぶことはいいことだと思う。もはやそれくらいしないといけない世の中になってきたんだと。


この要因は何か?って考えた時に、やっぱり真っ先に上がったのは


・SNSの台頭
・ネットでなんでもわかる世界



というのが大きいなと。

ちょっと前ならわからないことは教科書で調べて、それでもダメなら先輩に聞いて学ぶという、仕事を学ぶプロセスの中に「対人コミュニケーション」を避けて通れない仕組みがあった。でも今は、スマホでちょこっと検索すれば、たいていのことはわかってしまう。なので、無理に話さなくても良くなる。そして突っ走って大体やらかす。

結果的に「どうすれば相手から情報を引き出せるか?」「どう話しかけるか?どういうタイミングで話しかければいいか?」「今、これを聞いてもいい雰囲気か?」ってことが感覚的に掴みづらくなってしまっているのだと。

もちろん話の受け手側も、とっつきにくい空気感を作ることを大事にしなければいけない。そういうのも含めて「コミュニケーション」だから。


だけど、本当に難しいなと感じるのが、これは「ここ最近の話」ではないということ。今の若い子たちがそういう傾向だというのは確かにあるのかもしれない。でも、じゃあ自分たちの世代は、SNSやネットの影響を受けないのか?ってなればそんなことはない。自分たちの技師長や役職を見てほしい。結構な確率でコミュ力がないはず。悪い意味で黙って仕事しているか、とにかくコミュニケーションを取ろうとしない。我々はチームで病気と戦うはずなのに。

ひとつひとつの検査は個人プレーかもしれないけど、物品の準備だったり、シフト、その他細々なことは部署というチームでやっているわけで、決してひとりでなんでもやっているわけではない。もし不自由なくなんでもやってるよって人がいたらそれは、影で誰かが庇ってくれていたり、調整してくれていると思った方がいい。世の中そんなもの。


自分が今、不満はあるかもしれないけど、仕事できているというのは、影で支えてくれている人がいるんだってことを絶対に忘れてはいけない。普段意識しにくいかもしれないけど、何かの節に振り返ってみて改めて心に刻んだ方がいいと思う。


朝からだだーッと文章を書いてみたけど、コミュニケーションに関しては書き始めると話がとっ散らかってしまってなかなか前に進まないので、ぜひコメントなどで「こんなことどう思いますか?」的なネタを提供してくださると、心理学的なことも交えて私見を述べることができると思うので、ぜひよろしくお願いします🙇



頂いたサポートは書籍やスタバ代とさせていただきます❗サポートはぼくの活力となります😆たくさん喜んで頂けるように日々がんばります⭐