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「持続可能なパフォーマンス」をまず自分たちから。DUMSCOの健康経営

社員の健康増進を「投資」と考え、経営的な視点で実行する新たな経営手法である「健康経営」。
株式会社DUMSCO(ダムスコ)も健康経営に積極的に取り組むために、社員であり看護師・保健師として特定保健指導に従事したこともある倉地里枝さんを旗振り役として、様々な施策を実行してきました。

今回は倉地さんにその具体的なアクションと社内の変化についてインタビュー。

DUMSCO社員であり看護師・保健師でもある倉地さん

ーーそもそも、健康経営ってどういうもので、なんのためにやるのでしょうか?

倉地:そもそも健康経営というのは、「従業員の健康管理を経営的な視点で考えて、戦略的に実践すること」を指します。
経済産業省は健康経営について「企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。」と説明していて、要は「社員が健康だと結果的に会社の業績にも繋がるので、そのために会社としていろんな取り組みをしましょう」ということです。

ーーなるほど。「企業理念に基づき」というのは具体的にどういうことなのでしょうか?

倉地:DUMSCOの場合、会社のビジョンに「持続可能なパフォーマンスをデザインする」を掲げていますよね。働く社員にとっての持続可能性とはなにか?と考えると、やはり健康で長く働けるということです。
「持続可能なパフォーマンス」をまず自分たちから実践するには、社員の健康が土台にないといけないという考え方に基づいて、健康経営を実践しています。

DUMSCOコーポレートサイトより

ーー倉地さんがDUMSCOで健康経営施策に着手し始めたのは今年の3月頃からですね。それ以前の社員たちの健康状態はどうでしたか?

倉地:そもそも健康診断を受けることが必須になっておらず、受けていない社員もちらほらいました。なので、まずは健康状態を正確に把握するところから始めました。
健康のために一番大事なことは、そもそも健康診断を受けることだと考えています。
高血圧や脂質異常症などの生活習慣病は症状がなく、採血等の検査をしないとわからないので健康診断は必須です。

前職で特定保健指導に携わっていたので、会社のメンバーと関わるなかで見える食生活の乱れなどから「健康診断で引っかかりそうだな」という方が何人かいるのも感じていました。聞いてみると実際に健康に不安を感じている人や、生活習慣が気にはなっているけどどうしたらいいかわからないという人もいたので、まずは現状把握をしてから生活習慣改善の取り組みが必要だと考えました。

ーー今年の健康診断受診率はどうでしたか?

倉地:今年は100%を達成しました!早めに周知して「この日までに必ず受けてください」と期限を設けた結果です。みなさん忙しい中でもきちんと健診に行ってくださって感謝しています。

ーー素晴らしい!生活習慣改善の取り組みは具体的にどのようなことをしましたか?

倉地:一番はじめに実施したのは「さつきラン&ウォーク2023 企業対抗戦」への参加です。5月の1カ月間の歩数や距離を競う企業対抗型のオンラインイベントで、専用アプリで計測した社員の歩数を企業ごとに競い合います。
参加は任意としましたが、DUMSCOからは8人(社員の80%)が参加してくれて、「Doスポーツ優秀賞:8,000 歩/人日 or 100km/人 or 参加率 70%を達成した企業に贈られる賞」を獲りました。

さつきラン&ウォーク2023の記念に贈られた盾

ーー私も参加しました。他の人がどれくらい歩いているのか見るのが楽しかったです。

倉地:運動習慣の第一歩として歩数を増やす意識は大切です。さらに社員同士でコミュニケーションを取りながら歩数を上げるために、現在はDUMSCOが運営するANBAIの歩数計測機能を会社のSlackと連携させて、希望者が参加するSlackチャンネルに毎日歩数ランキングを自動配信してもらっています。

Slackチャンネルに配信される毎日の歩数ランキング

ーー歩数をウォッチングしあう他にも、社内の希望者が生活習慣の改善を目的に参加した「ダムザップ(DUMSCO版パーソナルジム)」施策もありましたね。

倉地:はい。健康診断を受けていただく3ヶ月ほど前から、生活習慣が気になっているという社員が参加するSlackチャンネルを作り、日々の食事の写真や運動量を共有してもらって指導を行う「ダムザップ」を行いました。
まず、開始時に全員と個人面談を行い、現在の生活習慣や課題を把握し、目標を明確に設定。そこから減量したい方向けと生活習慣を改善したい方向けでコースを分けて、減量コースは毎日の体重も共有してもらいます。
任意参加でしたが8人も参加してくださいました。

ーー効果はありましたか?

倉地:かなりあったと思います。減量コースの方は全員大きく体重を減らすことができましたし、生活習慣改善コースの方も合わせると全員で20キロは減ったと思います。
健診結果にもしっかり表れていて、中性脂肪で引っかかっていた方や、腹囲がメタボ基準(男性だと85cm)に該当していた方が改善していました。現時点で健診結果が出ている方は、全員改善がみられてほっとしています。見た目も中身も健康になって、社員の病気リスクを減らせたことは嬉しいです。

参加してくれた社員にアンケートを取ったところ、「他の社員も頑張っているのが見えるから健康的な生活を継続できた」という声が多く、複数人で一緒に実施した意味があったと思います。

Slackで共有された社員の食事・運動記録

ーー社員のさまざまな食生活が垣間見えるのも面白かったですね。

倉地:みなさん頑張って自炊をしたり、健康に気を遣ったものを食べたりしつつ、適度に食べたいものも食べて、良いペースで実践されていました。
やはり「他の人がみているから」と、少し頑張って副菜を増やすなど、複数の社員が一緒にやる施策ならではの効果もあったようです。
また、私たちは「ANBAI」や「ハカルテ」など、人の健康に関わるサービスを運営していますが、記録の継続を頑張れる仕組みづくりなどの観点で参考になったという声もありました。

ーーまさに「持続可能なパフォーマンスをまずは自分たちから」ですね。他にはどんな施策を実施しましたか?

倉地:「cotoree」というオンラインカウンセリングサービスを導入し、社員のメンタル面のサポートを強化しました。
DUMSCOはまだ組織の規模も小さいため、社内にメンタル不調についての相談窓口を作るのが難しい一方で、人の心身の健康に関わるサービスを運営している以上、社員のメンタルヘルスに対してもなにかサポートがある状態にしたいと思っていました。

そこで、外部のオンラインカウンセリングサービスをいくつか検討し、カウンセラーの質などを考慮した結果、「cotree」を導入しました。

最初の1ヶ月間はお試しとして社員ならカウンセリングし放題にして、反応がよかったので本契約に至ったという流れです。

オンラインカウンセリングサービス cotree

ーー私もお試し期間に使ってみましたが、小さな悩みでもプロがしっかり聞いてくれたのでスッキリしました。

倉地:こういうサービスは、健康なうちに一度使ってみるとハードルが下がるので、いざという時に使いやすくなります。そういう意図もあって最初は使い放題にしてみたのですが、お試し的にカウンセリングを体験してみた人が多かったのも良かったです。
相談内容は社内の人に知られることはないのでその点も安心です。

ーー社員の健康状態の把握、運動の促進、生活習慣改善、メンタルサポート強化など様々な施策をおよそ半年間で実施してくださいました。今後やりたい施策はありますか?

倉地:ダムザップは健康診断を受けるまでの間の開催だったので、終了したいまは皆さんのリバウンドが心配です(笑)
なので、今後も継続的に「ウォーキング強化月間」のようなものを設けたり、運動習慣を身につけるきっかけになるイベントを実施していきたいです。
早速社内ボウリング大会を企画したので、希望者にはぜひ参加していただいて体を動かしてもらえたらと思います。

DUMSCOは基本的にはオンラインで働く会社なので、要所でそういうイベントを実施することで親睦のきっかけにもなると思います。

また、今回のダムザップなどの施策は社長の西池さんやCTOの若林さんも参加してくださっていて、代表メンバーの普段の生活の様子を社員が知ることで親近感を持つきっかけにもなったと思います。
また、西池さんの奥さまにもslackに参加していただき西池さんを強力にサポートしていただいたのですが、参加している他のメンバーにも応援の言葉をかけてくださって、コミュニケーションできたのも良かったです。

ーープライベートに踏み込みすぎたりオフライン中心のコミュニケーションになったりするのは会社の姿勢とは違うと思いますが、適度にお互いのことを知ってコミュニケーションを取るきっかけにもなるのが良いですよね。働きやすさにもつながると思います。これからも健康経営を続けていきたいですね!

倉地:はい。健康経営には経営層や社員のみなさんのご協力が必須なので、これからもみなさんに協力していただきつつ、みんなで健康になっていけるようにがんばります!

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