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前向きな涙の物語

2021年の始まりをあんたもじっくり味わっているかい?

2020年のクリスマスに公開されたえんとつ町のプペルを見て、あんたもいろんな感想を持っていると思うんだよな。

俺の場合は期待が大きかったゆえの批判よりの感想になりがちだけれども、あの作品の様な「前向きな涙」を提供する作品って貴重だよな。

変化のスピード。
多くの課題。

俺たちの前に立ちふさがる多くのものは、俺たちの心を削り続けている。
そんなときに前向きな涙ってのは俺たちの心を癒やす万能薬みたいなもんだもんな。

今回は、俺たちの心を癒やすような前向きな涙をくれる作品について考えてみる回だ。

気になったら色々見てみてくれよな。

前向きな涙って何か考える

そもそも前向きな涙ってのは何なのか?

世の中には悲しい涙の映画ってものすごい数があると思うんだ。

アニメで言えば「火垂るの墓」とか、戦争映画で言えば「プラトゥーン」とか、枚挙にいとまがない。

これらの悲劇に対して、俺たちの心は激しく揺さぶられるよな。
こんな悲しいことがあって良いのかって義憤に近い感情が湧き上がる。

それはそれで価値のある作品なのだけれども、今の俺たちに必要な物語は「明日、頑張ろう」って思える涙なんだよな。

その意味では「えんとつ町のプペル」という作品は前向きな涙を提供してくれる良い作品だと思う。
なんつっても、夢を追いかけるって姿は俺たちの背中を押してくれるよな。

背中を押してくれる作品

同じように背中を押してくれる作品が日本で記録的なヒットを飛ばしている。

そう「鬼滅の刃」だ。

俺も劇場で見たけれども、煉獄杏寿郎というなんとも掴み所がないと思っていたキャラクターが作品の終わりには俺たちの心を鷲掴みにしてたよな。

多くのヒトが映画館を出たときに「煉獄さん」にこれから自分が頑張ることを誓っていたんじゃないかと思う。

冷静に考えると、映画の鬼滅の刃は敵役を魅力的に描くという王道の演出をほとんどしていない。
徹頭徹尾、主人公たちの心の有り様と戦いの美しい演出で押し切っているんだよな。

この心の有り様をダイレクトに描く設定から入って、その背景を知った上で散る命が「次はお前だ」と言う物語が俺たちの前向きな涙を誘うんだろう。

絶望から立ち上がる物語

俺たちに前向きな涙をくれる物語にはもう一つのタイプがあると思うんだ。

絶望から立ち上がる物語ってやつだ。
ストレートに俺たちに立ち上がる力をくれる物語だよな。

この手の物語でまず思い浮かんだのが「君の名は。」だ。

この物語の構造は見事なもんだよな。

突如起こる非日常による混乱。
せざるを得ない形でのコミュニケーションから始まる絆。
絆を象徴する組紐。
突如失われる絆。
それを取り戻す物語。

与え、失い、それを取り戻す物語だ。

これがなぜ俺たちに前向きな涙を与えてくれるんだろう?

主人公の瀧と三葉の思いが徐々に俺たちの中に共有され、その挫折と抗いがごく自然に見る者の心とシンクロしていくってのがあるんだと思うんだ。

この没入感ってのはスゴイ効果を持つもんだと思うんだよな。

日常からの転落をはねつける物語

もう一つ、俺たちの前向きな涙を誘う物語の構造ってのがある。

日常の何気ない風景から激動の状況に叩き込まれて、そこから立ち上がるって構造だ。

きれいにこの構造になっている作品があるんだよね。

知る人ぞ知る名作「ゼーガペイン」だ。

詳しくはサイトを見てみてもらいたいけれども、日常の何気ない風景が物語の中盤以降はたまらなく愛おしく大切なものに感じられる。

俺たちの日常って、誰かの努力によって成り立っているって強く感じることができる作品だと思うんだよね。

この作品で描かれる絶望的な状況ってやつと、それをはねのける主人公のソゴル・キョウの姿ってのは少なからず俺たちに勇気をくれるものだ。

もしあんたが見てないなら見てみる価値はあると思うよ。

さて、あんたはどうする?

俺たちは2021年を生き抜いていくためにどんな物語と触れていこうか。


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