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ガンダムの呪い

あんたも水星の魔女を見てたかい?

完結してから時間は経ったけれど、今でも多くのヒトがこの「ガンダム」について発信を続けている。

実にいろんな意見が発信されているのはすごく興味深い。
ガンダムという作品群を水星の魔女という作品を通じて楽しんでいるという発信もよく見かける。

その中で、こんな記事を読ませてもらったんだ。

この記事、結構共感出来るところが多かったんだよね。

「ガンダムの呪い」

そのパワーワードが水星の魔女という作品でも表現されていたけれど、この記事ではもっとメタ的(作品づくりという観点)なところでこの呪いを捉えていた。

今回はこの「ガンダムの呪い」について考えてみる回だ。

まあ、俺たちがガンダムに求めているものってのがなんなのかを考えてみようぜ。


「ガンダムの呪い」とは

ビッテンさんが表現してくれた「ガンダムの呪い」とは何か。

一言でいうと続編がオモロくない。
そう言うことなんだね。

おおう。そうかな?
ちと考えてみる。

1stガンダム
 問題なくオモロイ
Zガンダム
 俺としては最初のカミーユの暴走と最後の精神崩壊しか印象にない。

おおう、たしかに呪いだ。
いや、でも間を埋めた作品群はワリカシオモロイんだよな。

ポケットの中の戦争だったり0083だったりある意味ガンダムUCもその位置だよね。

でもF91もVガンダムもクロスボーンガンダムも俺としてはオモロイとは思えないんだよな。

SEEDはオモロイけれどSEED Destinyがいまいちって思う感覚は確かにあるな。

でも00も鉄血のオルフェンズも2シーズンごとスキなんだよな。

つまりはなんだ。
俺にとってはガンダムの呪いってのに法則性はなくて、オモロイもんはオモロイんだわ。

後半がオモロくないと感じるヒトが多い意味

とは言えだよ。
ビッテンさんの同じ様に2シーズンで放映されるガンダムシリーズの2シーズン目がトーンダウンしちまっているって感じるヒトが一定数いるのは事実だと思うんだ。

なんでなんだろうな?

何となく考えると、たぶんSFという物語のフォーマットが抱えている問題って感じもしてくるんだよな。

SFってさ、多くのフィクションの物語の中で、序盤でロジックをもって世界観を伝える必要があるフォーマットだと思うんだよね。

でも、単純に世界観をロジックで表現しちゃうと、まるで論文を読ませられている様で全然オモロイって感じが伝わらないわけだ。

なので、ある程度の謎がある感じを含めながらそのロジックを伝えていく。

物語の中核を担っているミノフスキー粒子ですら、その意味を作品中で説明されていないもんな。

で、その謎を表現することによって風呂敷を広げざるを得ないんだよな。

その広げた風呂敷を後半で畳んでいくわけだが、この風呂敷を畳むってのがめちゃくちゃ難易度が高い。

ロジカルに世界観を作らないといかんので、理屈が通った形で風呂敷をたたまんといかんわけだ。

ロジカルに風呂敷を畳みきった作品

そんな難しいSFというフォーマットでここ近年で一番うまく風呂敷をたたみきった作品って言うと、やっぱ「彼方のアストラ」になると思うんだよな。

まず、続編を想定せずに、完璧に話の終わりまでの設計図を書いてから原作漫画はつくられているって印象が強いんだよな。

もちろん、ガンダムシリーズの作品群もそうなんだろうとは思うんだけれど、ストーリーの設計図作りの匠っぷりは結構群を抜いていると思うんだよな。

そもそも1stガンダムが打ち切りアニメだってのもあるしね。

物語を畳みきったって意味では進撃の巨人もそうだろうけれど、あれはSF考証という足かせが軽めだからってのもあると思う。

銀河英雄伝説もSFのジャンルだけれど、あれはSFという服を着た戦国武将の物語だしね。
ぶっちゃけSF要素としてはワープとゼッフル粒子くらい?

で、水星の魔女は話を畳みきったのか?

まあ、畳みきれてはいないよな。

でも明らかにガンダムシリーズという舞台を世の中に広めることには成功した作品だと思うんだ。

逆に「畳みきれない物語」というのがリアルさを表現している部分ってのもある気もするしね。

なあ、あんたはどう思う?

SFという物語のフォーマットに俺たちは何を求めているんだろう?

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