旅行と赤ちゃんのきおく
分かる人には分かる、当たり前のお話。
小学校低学年で住んでいた県を引っ越して、旅行で1、2年ほど後になって訪れたときのこと。
当時の友人宅に事前の連絡なしで行った。友人は不在だったけれど、母親とかつて赤ちゃんだった妹さんが居られた。
出たのは妹さん。
「お母さーん、duckさんが来たー」
パタパタと走りながら母親のもとへ。
私はびっくりした。
そのとき初めて妹さんに名前を呼ばれたことに。
当時、嫌われていたということではなく。
遊びに行っていた頃はまだハイハイしていて、お母さんに抱かれ、発声はともかく喋れなかった妹さん。そして1、2年ほど会っていなかった。
妹さんがこの間で言葉を話せる様になって以来、私と顔を合わせたのはこの時が最初になる。
それでも当時からちゃんと周囲の言葉を聞いていたし、意味も間違えず認識していたということと、私を覚えていて貰えたことに感動したのを覚えている。
子どもだからと適当なことは言えないな、と子どもながらに思ったある日の出来事。
話を少しずらす。
子どもだから、どうせ分からないだろうから等と子どもの前で悪口を他の人と無遠慮に言っている方が居たら気を付けられたい。
そういった話の感情はニュアンスか、何らかが伝わっていて、聴く側にとってもストレスになり、傷付いていることがあるそうだ。
話を戻して、
その後は少しお邪魔して菓子をいただいて、話をして戻った気がする。
それから十数年。
学生のときアルバイトをしてお金を貯めて、再びそこを訪れたのだけれど、その家族は当然のように引っ越していた。私も連絡先を知らないで、無謀なことをしたものだ。
友人たちは居なくなったけれど、私は今でもその地域が好きで、いつかまた行きたいなと思っている。
子どもの頃と場所のスケールが違って見える、距離感や広さのギャップを楽しみながら歩きたいな、と。
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