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2拠点生活のススメ|第297回|未来とは、今である

ふいにラジオから聞こえてきた言葉に心が奪われた。

「未来とは、今である」、ん???・・・ラジオのボリュームを上げてみる。どうやらこれはアメリカの人類学者・マーガレット・ミードという女性の言葉らしい。

若い頃なら、今の積み重ねが未来の成功に繋がる的な説教臭い言葉に聞こえたかも知れないが、還暦近くにもなるとまったく違う意味で聞こえてきた。

この歳になると、未来という言葉にどちらかというと老後の不安などといった暗いイメージを描きがちだが、未来は、突然にやってくるわけでは無く、積み重ねている今の延長線上。毎日をささやかに楽しんでさえいれば、未来を恐るる事は何も無いと言われたような気がしたのだ。

このところ仕事が暇で、目下の目標は、流木作品を展示販売する月末のイベント準備。徳島の広い机の上には作りかけの作品がいっぱい。このnoteを書くのも、モーニング珈琲を飲むのも、晩酌するのもこの机。作品を前に気になった流木を入れ替えたり、額の背景に色を塗ったり、思いつくままに進めているといった感じ。

風向きや潮回りも気にしておいて、海にも顔を出す。今日も昼から波が少し上がって、いい天気の中ほっこりとサーフィンを楽しんできた。こんな日々を送れていることは、なんて幸せなんだろう。仕事だけに心囚われることも無く、思うがままに時間を過ごし、風呂上がりに一杯のビールを楽しむ。

こうした日々の積み重ねで未来は形作られるんだ。コンロの上には朝に作った粕汁が残っているし、晩ご飯のために残しておいた白飯もある。大げさに言うとすべてが未来のために自分が用意しておいた物。

まさに、こうして未来は今になっていくんだ。

足りない物をわざわざ探して落ち込むこともせず、毎日自分が心地よいと思うことと真摯に向き合う。

今の気持ちをアップさせることに努めていれば、未来など恐れることは無い。

「未来とは、今である」この瞬間も未来が次々と今になって訪れているんだ。未来のために今があるのでは無く、今の積み重ねが未来なんだな。

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